内容説明
地球上、もっとも珍妙で愉快な生き物、それは男。ハドリアヌス帝、プリニウス、ゲバラにノッポさんに山下達郎さん。古今東西の男を見れば真の「男らしさ」が見えてくる?世界的、はたまた極私的目線で観察し倒す新男性論。
目次
男なんてね
ハドリアヌス帝
ヴィニシウス
十八代目中村勘三郎
安部公房
ノッポさん
少年ジョズエ
戸田得志郎
奥村編集長
チェ・ゲバラ〔ほか〕
著者等紹介
ヤマザキマリ[ヤマザキマリ]
1967年東京都生まれ北海道育ち。84年から単身イタリア・フィレンツェの美術学校で油絵を学ぶ。97年に漫画家デビュー。2002年の結婚を機にエジプト、シリア、ポルトガル、シカゴ、イタリアで生活。10年に「テルマエ・ロマエ」で「マンガ大賞二〇一〇」「第14回手塚治虫文化賞短編賞」、16年に芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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キムチ
64
酷暑でのたうちまわった時間から脱出を期すべくモード切替に絶賛の一冊。巻末でとり・みき氏賞賛、大きく同意だ。多種多彩、まさにグローバル、しかも時間軸の幅が途轍もない・・なんたって古代ローマまで遡行。一人当たりの評釈の量が彼女の描写力の精緻さを示しており、すぃっと当方へ伝わる、面白い・・しか言えない己が情けない。アニメの、映画の架空人物、実在(現存も含め)人物皆毎度ながらの秀作デッサン付き♪巧い!その人の内奥を把握しているからペンが走るのだろう。当然ながら私と遺伝子が違うので関心のアンテナ相違で既知の方は8割2024/10/01
たまきら
35
お腹抱えて笑ってしまった。取り上げる男性自体にもう偏りがあっておかしい。男性というより人間としての観察なことが多い気もするけれど、女性には理解しがたい奇妙なまでの近視的な集中力や周囲を巻き込む困った力への興味はわかりますわかります。須藤真澄さんの漫画でお馴染みのあの編集長が、ヤマザキさんの今を作ったんですねえ。てことはこの編集長と自分、好みが近いってことだわ。ちなみに自分、10代の頃一番憧れていた男性はフィデル・カストロ。理由は生き残り力。2019/04/18
瀧ながれ
31
こういう人物論だと、誰(この本だとヤマザキマリ)が誰を取り上げるかという点が、まず興味を引くのだけど、ハドリアヌス帝やボッティチェリやプリニウス、祖父や息子、イタリアで出会った店主、チェ・ゲバラ、空海、山下達郎、とり・みきといった顔ぶれの多彩さに、ヤマザキマリの思考の宇宙の広大さを思ったのです。柔らかくも確かな語り口で、知らない人のこともきちんと伝わって、いいところもちょっと困ったところも含めて、男子たちの魅力が伝わりました。著者による似顔絵も、なんでこの年代を切り取ったのかなという疑問込みで、素敵です。2019/05/06
メルル
23
著者が関心のある著名な男性の方々を独特な目線で観察したエッセイ。「男なんてね」と言うまえがきのような物がとても大切。これを読むことでより面白い。単純なようで単純では無い何かを感じた。トム?マルコ?愛はより深い。益荒男を益荒雄と勘違いした私は相撲愛溢れる女だった。2019/03/29
阿部義彦
23
幻冬舎文庫新刊です。漫画家のヤマザキマリさんの好みの男のタイプの集大成です。イタリアに旅たつときはウォークマンで山下達郎のカセットテープを聴いていました。文学の世界では、ガルシアマルケスと安部公房とはふむふむです。人生とは楽しむために有るのです。キリギリス万歳。閑話休題。私もこの寓話では蟻が芸術を理解する心を持ってればお金を与えたりパトロンになったり出来たのに、ひたすら汗をかいて黙々と仕事だけの人生を送って何が面白いんだか?と皮肉ってました。2019/02/16
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