出版社内容情報
『Love Letter』、現在と向き合った近作群……90 年代以降の日本映画の流れを変えた映像作家・岩井俊二の全貌に迫る。
内容説明
日本映画を変えた監督。岩井俊二、30年の軌跡を辿るロングインタビュー。手紙、幻、並行世界、双子性、フラジャイルなど岩井美学を解析した批評。初の小説に関する本格的な評論。映画批評家による主要作品解説+フィルモグラフィー。
目次
グラビア
ロングインタビュー 岩井俊二
エッセイ 死の気配だったり、喪失だったり(岩井俊二)
1 『Love Letter』から『ラストレター』、そして『チィファの手紙』へ(インタビュー ジョウ・シュン(周迅)
インタビュー 豊川悦司
インタビュー 中山美穂 ほか)
2 ボーダーレスな作家、岩井俊二(特別寄稿 大林宣彦 岩井俊二くんとの約束;エッセイ 北川悦吏子 岩井俊二と岩井さんのこと。;エッセイ 行定勲 二八年前、岩井俊二監督と出会った ほか)
3 作品評+フィルモグラフィ(GHOST SOUP(夏目深雪)
FRIED DRAGON FISH(夏目深雪)
打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?(平田真人) ほか)
著者等紹介
夏目深雪[ナツメミユキ]
映画批評家・編集者。『ユリイカ』や『キネマ旬報』などに寄稿。共編著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぐうぐう
24
岩井俊二の映画は現在、論じたくなる傾向にあるのだな、というのが本書を読んだ印象だ。論じやすいのではなく、論じ甲斐がある、という傾向。それは簡単に説明すると、『Love Letter』の頃のように、考える前に感じる映画だったのが、『Love Letter』のアンサームービーと呼ばれる『ラストレター』が、感じるよりも考えてしまう映画となっているせいだ。『ラストレター』の試みに理屈としては理解できても、感じにくくなっている事実は、だからこそ論じたくなる衝動を引き起こす。(つづく)2021/02/02
Y
2
他の作品を見てからまた読むと思う2022/03/15
スパナ
0
岩井俊二さん自身や、これまでに一緒に仕事をしてきた人たちへのインタビュー、またはコラムなどで、丸々一冊、岩井俊二さんという映画監督について語った本。いかに天才かということがよく分かりました。子どもの頃にテレビで見た「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」って今でも覚えているもんな。子どもながらに何か感じるものがあったんだろう。そういうところが岩井監督が天才だっていうことなんだろうな。2021/09/21
jouta h.
0
岩井監督の作品を観たことがありませんが中山美穂、豊川悦司のインタビュー等で楽しめました 昔の映画時代と違い現在のビデオでは監督特集がないので目に触れる機会が少ないのは残念です2021/03/10