出版社内容情報
インタビュー、対談、舞踏譜、未発表草稿、年譜を収録。アンダーグラウンドのバイブル、完結。投込冊子付=宇野邦一、笠井叡。
【著者紹介】
1928年生まれ、1986年没。秋田生まれ。舞踏家。1959年、「全日本芸術舞踊協会・第6回新人舞踊公演で「禁色」を発表。以後、前衛的な舞踊作品を発表、日本のダンスシーン、演劇シーンに多大な影響を与える。
内容説明
舞踏の創始者=土方巽の肉声がわれわれに語りかけるものとはなにか…インタヴュー、対談、講演録のほか、舞踏譜、未発表草稿、最新の年譜を収録。魂を揺さぶり、身体を震わせる、待望の新装版、ここに完結!
目次
対談・インタヴュー・講演(肉体の闇をむしる…―“聞き手”澁澤龍彦;暗黒の舞台を踊る魔神―“聞き手”佐藤健;暗闇の奥へ遠のく聖地をみつめよ―“対談”宇野亜喜良;光と闇を駆け抜ける―“対談”唐十郎;「おおー」と風だるまが座敷に…東北人の訪問―“対談”吉行淳之介;森羅万象を感じとる極意―“対談”白石かずこ;白いテーブルクロスがふれて―“対談”中西夏之;風だるま“講演”;東北から裸体まで-土方巽の遺言―“聞き手”山口猛;舞踏行脚―“講演”)
舞踏譜(舞踏に関する覚え書き;舞踏のための資料;「なだれ飴」のためのスクラップ・ブック(全一冊)
舞踏のためのスクラップ・ブック集より)
未発表草稿
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
allite510@Lamb & Wool
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身体論の理解には、身体に対する一定の共通認識が必要だし、それが高度であるほど面白い。例えば「サッカーやったことがある人なら分かるよね」といったものから、甲野善紀や竹内敏晴など、上には限りがない。その中で、最も分かりにくい部類に属するのが土方巽だろう。日常生活では使わずに済む筋肉や器官があるとしても、舞踏には無いといっていいだろう。そのような普通意識されない部位から生じる認識や感覚が、社会や経済のフィルターを通ることなくまっすぐ発話される。土方の「自らの闇を喰らう」という言葉に倣えば、2016/03/15
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「私は「衰弱体」ってことを喋ろうと思ったんです。何かやたら東京に住んでる人は忙しくなって来て、健康管理だとか健康妄想みたいなことをいって、やたらと道を走ってる人がいるでしょう。私は何か、衰弱というメートル原基でもって、人間というものを、柔らかすぎる生の寸法を計ってみたい。」2021/08/25