出版社内容情報
秘島とは日本の「超」孤島。無人島で交通手段のない遠く離れた31の秘島から、今の日本が見える。本邦初の行けない島ガイド!
【著者紹介】
1971年生まれ。編集者・ライター。早稲田大学水中クラブに所属し、ダイビングインストラクター免許を取得して以来、国内外の海と島の旅を続ける。『海に癒される。』(高橋啓介と共著、草思社)などがある。
内容説明
小さな島の物語から、国境や海洋資源の問題まで。島国・日本の本質が見えてくる、33の秘島ガイド!
目次
1部 秘島ガイド編(忘れられた島;“いちばん”の島;忘れられない歴史の島;行けないけど無理すれば行ける(?)島
もうひとつの「秘島」―絶海の奇岩 ほか)
2部 秘島実践編―行けない島を身近に感じる方法(本籍を移してみる;日本の漂流記を読んでみる;もうひとつの漂流記を読んでみる;秘島の「夢のあと」を本でたどる;秘島の「最寄」有人島まで行ってみる ほか)
著者等紹介
清水浩史[シミズヒロシ]
1971年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。在学中は早大水中クラブに所属。NAUIダイビングインストラクター免許取得。卒業後も国内外の海と島の旅をつづける。テレビ局勤務を経て、東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了、同大学院新領域創成科学研究科博士課程中退。現在、編集者・ライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おいしゃん
85
行けない。住民がいない。そんな島ばかりを集めた図鑑。もっとも実用性のない図鑑ともいえるのではないか。だからこそ面白い。それらの島も、かつては住民がいたり、神話の舞台になっていたり、国際的に重要だったりと、それぞれ物語を持っているから興味深い。文章部分はやや素人感はあったが、写真と解説は島マニアの自分としても満足。2015/09/05
molysk
67
容易に行くことができず、何かしらの奥深さを秘めた存在である、秘島。例えば、人跡未踏の絶海の孤島。神を祀る神聖なる島。火山活動で拡大を続ける島。開発の名残を廃墟に残す島。全島民が離島を選択した島。海原にそびえる孤高の奇岩。伝説のみに存在する島。秘島は、繁栄の中心から切り離され、周囲から隔絶されているために、資源の収奪や開発の困苦、戦禍の爪痕を、より一層際立った形で伝えてくれる。そして、これ以上先にはなにもない、という気持ちの高まり。日常を離れるのは難しいが、本書を読んで冒険心を多少なりとも満たしてみる。2020/11/16
さつき
67
日本にある秘島が写真付きで紹介されています。鳥島や硫黄島などの名の知られた島以外にも、聞いたことのない島や岩がたくさん。ワクワクしながら読みました。島には遭難者にまつわる悲しい歴史やアホウドリの乱獲、米軍の演習場になり自然破壊が進んでいたりと、それぞれ秘島ならではのエピソードがあります。思いもかけない話しがたくさんあり、驚きの連続でした。2017/12/15
あじ
58
火山列島「日本」では島が育つことも、消滅することも珍しい事ではない。水没の危機にさらされているツバルと同じ状況に直面している島が、日本にも人知れず存在していたとは衝撃を受けた。『秘島』…今現在、人間界の営みから切り離された時間だけが流れる孤島。総面積も人が住んでいるかも分からぬ島もある。かつて莫大な資源を保有した島は欲に目が眩んだ人間の餌食になった。資源が枯渇した今は、もう見向きもされない。残されたのは領土問題という因縁だ。島の歴史を丹念に書き表し、克明に紐解いていく。とても興味深く読んだ。2015/10/01
山田太郎
45
よく調べてあるもんだと感心する。行きたくなるけどいけないしな。3人くらい住んでる島とかないのかな、あんまり行きたくはないが。2016/08/04