クラシックの核心―バッハからグールドまで

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  • サイズ B6判/ページ数 198p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309274782
  • NDC分類 762.8
  • Cコード C0073

出版社内容情報

近現代の辺縁系を偏愛してきた異彩が、モーツァルト、ショパン、マーラー、フルトヴェングラー、クライバーら9人の魅力を語る!

内容説明

片山節が響き渡る9人の神髄。内外の近現代の作曲家から越境して、クラシックのまん真ん中へ。

目次

1 バッハ―精緻な平等という夢の担い手
2 モーツァルト―寄る辺なき不安からの疾走
3 ショパン―メロドラマと“遠距離思慕”
4 ワーグナー―フォルクからの世界統合
5 マーラー―童謡・音響・カオス
6 フルトヴェングラー―ディオニュソスの加速と減速
7 カラヤン―サウンドの覇権主義
8 カルロス・クライバー―生動する無
9 グレン・グールド―線の変容

著者等紹介

片山杜秀[カタヤマモリヒデ]
1963年、仙台に生まれ、東京で育つ。音楽評論家、思想史家。慶應義塾大学法学研究科後期博士課程単位取得退学、専攻・政治学。現在、慶應義塾大学法学部教授。吉田秀和賞、サントリー学芸賞、司馬遼太郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

107
クラシックの王道のような感じの本です。私のような若干ひねくれものには、正調派過ぎる気もするのですが、多くの人にとってはこのような評論が心地いいのだと感じます。バッハ、モーツアルト、ショパン、ワーグナー、マーラー、フルトヴェングラー、カラヤン、クライバー、グールドについての思い入れの深い文章です。私はむかしカラヤンは器用すぎる感じがしてさほど好きでもなかったのですが、最近はまた聞きなおしています。やはり戻ってくるのでしょうかね。2018/02/11

やいっち

35
一気に読むのが勿体なくて、一日に一章に制限しようと思ったのだが、三日目には残りの3章を一気に読んでしまった。  クラシックにも疎い小生が本書を論評するなど僭越極まる。  同氏は幼いころからクラシックに親しんできた。  ただ、本当に出会ったのは、テレビ番組の主題歌などを通じて次第にだったなんて、話は、共感以上に、ええ? あのウルトラマンや忍者ハットリくんの音楽にクラシックなんて、と、ひたすら驚くばかり。 吾輩は何を聴いていたのやら。 それにしても、専門は政治思想史とは驚きだった。2019/01/09

ゆうきなかもと

9
NHKFM クラシックの迷宮 という恐ろしくマニアックというか、教養の深い番組がある。 もう驚愕するような知識量で、聞く度にめまいがするほどのクラシック音楽プログラムなんです。 その番組を、片山杜秀氏がやっていることを長らく知らずに、愛聴してた。 やっと今年知って、片山氏の音楽評論として、はじめて本書を手に取ったわけです。 クラシック素人としては、こうした作曲家や指揮者、演奏家が超大物なんだという判断材料になりうる9名の音楽家に絞りこまれた評論はありがたい。 そして何より面白い評論である。2017/12/16

アンズ書店

6
今は作中に曲名出てくると配信ですぐ聞くことが出来て楽しい。モーツァルト、ショパン、マーラー、フルトヴェングラーの章が特に面白かった。ピアノを習うとバッハ、ベートーヴェン、ショパンが課題曲になり主流にあるが、クラシックの作家は山ほどいて個性もバラバラ。好きな音楽性の系譜を辿りたいなら、どんな作曲家がどういう繋がり、嗜好を持った作風なのか知ると世界が変わるなと実感。モーツァルトの言葉よりもピアノを弾く方が早かった逸話への考察に納得。カンタービレよりもオーケストレーションを感じさせる構造の曲の方が好きと再確認。2022/12/07

ムーミン2号

6
博覧強記の音楽評論家・片山杜秀さんが語り下ろした、作曲家、演奏家の核心を述べたもので、バッハ、モーツァルト、ショパン、ワーグナー、マーラーといった作曲家、フルトヴェングラー、カラヤン、カルロス・クライバーそしてグレン・グールドという演奏家を取り上げている。本当に核心をついたお話ばかりで、ワタシには非常に有益だった。面白かった。楽しかった。この読書によって、少しでも音楽を聴くときの姿勢に、耳に、影響があることを望むばかり。2021/08/01

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