内容説明
バレエ、タップ、社交ダンス、モダンダンス、舞踊、パントマイム…コンテンポラリー・ダンスはどのようにしてコンテンポラリー・ダンスになったのか。気鋭の評論家・乗越たかおのダンス講義。
目次
いま盛り上がっているコンテンポラリー・ダンスは、どうやって生まれてきたのか?
第1章 ダンスを「歴史」で考える(ダンス一〇〇年の歴史を一〇分間で語る;今度は一〇〇分間で語ってみる ほか)
第2章 ニッポンの身体、ニッポンのダンス(ダンスは海を渡る;日本バレエの黎明 ほか)
第3章 新しくダンスが生まれいずるために(日本ダンスにおけるガラパゴス的状況;保守化するヨーロッパ)
著者等紹介
乗越たかお[ノリコシタカオ]
作家・舞踊評論家。2006年にニューヨークのジャパン・ソサエティからの招聘で滞米研究。2007年イタリアのダンス・フェスティバル「ジャポネ・ダンツァ」の日本側ディレクター。ソウル・ダンスコレクションとソウル国際振付フェスティバルの審査員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かっぱ
5
「いいダンスがないと、オレが死んでしまう」という熱い著者によるここ百年ほどのダンス・クロニクル。パラパラを「『同じ振り付けで踊るのだが、一体感はない』という、『踊っているのに心は引きこもりな状態』」とバッサリ斬りつつも「小難しいことをやっているつもりのコンテンポラリー・ダンスを見ていると骨の髄からグッタリしてしまうのに比べ」、「サザ波とかアリの行列を見ているのに近」くて「ボーッと苦もなく見ていられます」という部分が印象的でした。2014/06/20
UPWOODS
2
コンテンポラリーダンスに興味を持ったけど、どういったものがあるのかという現在の状況が全く分からなかったのでこの著者の「コンテンポラリーダンス徹底ガイド HYPER」を読んだのだが、こちらはその歴史の流れを理解できるように書かれた入門書。個人的には、名前だけはよく聞いたことがある大野一雄と土方巽らの舞踏について流れがようやく分かったのと、日本人の身体性の変化に関する部分をとても面白く読んだ。とにかく情報量が半端なくて読み応えがあった。ちゃんと消化出来るまで折に触れて読み返すと思う。2014/02/27
mttk
1
テンポの良い楽しい語り口でコンテポラリー・ダンスを幅広い文脈から語る、類のない一冊。ダンスがわれわれの日々の「生きる」に直結していると喝破する著者の提言は、同じ時代を生きる当事者として受け止めたい。2011/01/05
Chikako
0
いわゆるコンテンポラリーダンスだけでなくパラパラやボディービルなど身体に関することが幅広く取り扱われている。意味と無意味の間を揺れながら進むというところが非常に新鮮であった。声楽家は意味の世界に偏りがちだからかもしれない。2016/02/02
ちゃ
0
自分自身なぜかダンスが好きなので読んだ。知識がない自分にもわかりやすかった。 しかしなにより、最後の方で著者が書いていることがよくわかる。 魂が震えるようなダンスによって自分が生かされている。それがないと心のどこかが死んでいく。 ダンスに限らず音楽や絵でもいい、もっともっとそういうものに出会う機会がほしいと思った。2015/09/13
-
- 和書
- ネコノヒー 〈5〉