内容説明
良質の石炭と豊富な埋蔵量で繁栄した夕張炭鉱。最盛期には二〇のヤマが稼働、炭鉱労働者二万人、人口約一二万人で、「炭都」と呼ばれた。エネルギー革命で、ヤマは閉山に追い込まれ、明治期から丁度一〇〇年で採炭はゼロに。炭鉱離職のなかで、メロン、映画祭で再起をはかる、が―。二〇〇七年、夕張市は財政再建団体へ。きびしい再建築に全国から応援の声。思い出したいあの頃の元気―繁華街の賑わい、炭山祭りの活気、雪のなかの炭住と子どもたち、石炭列車の驀進―夕張在住カメラマンのモノクロ写真150点で夕張・青春の記憶を浮き彫りにする。
目次
1 子どもの暮らし
2 本町通り
3 炭住と祭り
4 雪の生活
5 ヤマと鉄道
6 炭都盛衰
著者等紹介
安藤文雄[アンドウフミオ]
1925年、夕張市生まれ。91年まで曹洞宗禅峯寺住職を勤める。52年から85年まで北海道立夕張北高等学校教諭。夕張写真サークル会員、北海道写真協会夕張支部長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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助作
3
あまりにもの変貌ぶりに言葉を失う。山の稜線からぐらいしか場所が判断できないがそれもズリ山だったりして確かでない。知ってるはずの町名に想像もつかない街並みと溢れるようにいる人の姿。出るため息はいったい何なのか。。。2025/05/06
이오리
1
I read it for my graduation project. I’m excited, but also really anxious—super anxious. Still, I want to express the memories of “those days” through architecture. 2025/05/05
恵
1
先日、夕張の石炭博物館に訪れた際に興味が出て、関連書籍を図書館よりお借りしてきました。 炭鉱の地として栄えた当時の様子が伝わってきます。 それらの写真を眺めながら、北海道の産業を支えてくれた人々の事を思いました。鉱夫の方々が仲間同士で笑い合う姿や街中で遊ぶ子供達、繁栄ぶりが伝わってくる街の様子に複雑な思いです。巨額の借金がニュースになった頃は呑気な小学生だった事もあり、理由も分からず見てたのを記憶しています。 産業そのものではなく、その地に暮らす人々がメインのまさしく炭都の様子を移した1冊でした。2022/06/15