出版社内容情報
自然とは、最も美しい幾何学の競演だ! 太古の原生生物から、奇妙な無脊椎動物、昆虫や植物まで……「精巧な博物画たち」100図!
【著者紹介】
ドイツの生物学者、哲学者。「生物発生原則」を主張し、ダーウィンの進化論を強力に支持した。本書の他に『生命の不可思議』(岩波文庫)などの著書がある。
内容説明
太古の原生生物から、奇妙な無脊椎動物、昆虫や植物まで…進化論を支持した科学者の「精巧な博物画」たち。
目次
ヘッケルの詳細な図版を鑑賞するための短い説明
エルンスト・ヘッケル―科学者のなかの芸術家
詳細な図版
略年譜
詳細な図版のリスト
著者等紹介
ヘッケル,エルンスト[ヘッケル,エルンスト] [Haeckel,Ernst]
1834~1919年。ドイツの生物学者、哲学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinkin
79
エルンスト・ヘッケル(1831〜1919)素晴らしい博物画だ。19世紀にこのような博物画がすでにあったことに驚く。単なる博物画ではなくこれはアートだ。化石、甲殻類、地衣類、きのこ、クラゲやサンゴ他。写真がいくら精緻に表現できるようになってもこんな博物画にはかなわない。荒俣宏氏のコレクションにもヘッケルのものがあるのかもしれない。2020/04/01
鱒子
38
図書館本。動物学者、エルンスト・ヘッケルが書いた生物の画集。左右対称のアーティスティックな絵が多く、生物画としては芸術的すぎるという批判を受けたそうですが、全くその通りだと思います。しかし、写実主義などどこ吹く風、この画力とセンスは素晴らしいものです。そして、冒頭の説明文がなかなか難解です。2017/05/01
たまきら
22
構造物に見られる不変の法則を確認できる素敵な一冊です。科学もアートも、基本は観察なのよね。2020/08/31
ふう
10
英題だと「Art Forms in Nature」。その名の通りドイツの生物学者ヘッケルの描く「自然に関する装飾的スケッチと記載的観察の共生」のなんて優雅なこと。想像力を上回るというかむしろ想像では描けないような精密さと美しさ、そして不気味さ。そんな実際の生物の単純でいてとても複雑な構造には感嘆の声をあげるほかない。ヘッケルが哲学者でもあるのがすごく納得(勝手な想像だがリアリスト且つロマンチストだったんだろうな)。学問や思想…宗教や芸術や数学や哲学やらが独立したものでないことを改めて感じたりもして。2017/06/26
さちめりー
3
わくわくするほど美しい。アメージング!! もし地球外生命体が発見されてその姿を見てももう驚くことはできないだろう、というくらい地球上にはいろいろなかたちの生き物がいることを教えてくれる。この図版の生き物たちを、全く違う星の生き物と想像して眺めるのもおもしろい。2020/08/19