内容説明
視覚、聴覚、嗅覚、触覚、位置感覚、そして記憶―多くの感覚を駆使して高度な世界に生きる植物たちの知られざる世界。
目次
1章 植物は見ている
2章 植物は匂いを嗅いでいる
3章 植物は接触を感じている
4章 植物は聞いている
5章 植物は位置を感じている
6章 植物は憶えている
エピローグ 植物は知っている
著者等紹介
チャモヴィッツ,ダニエル[チャモヴィッツ,ダニエル] [Chamovitz,Daniel]
テルアヴィヴ大学教授、および同大学マンナ植物バイオ科学センターの所長。アメリカ合衆国ペンシルヴァニア州のアリクイッパで育ち、コロンビア大学を卒業後、エルサレム・ヘブライ大学で遺伝学の博士号を取得。イェール大学とシアトルのフレッド・ハッチンソン癌研究所の客員研究員、世界各地の大学での講師を歴任。シロイヌナズナに、COP9シグナロソーム遺伝子群を発見した功労者。妻と3人の子どもとともに、イスラエルのホッドハシャロンに在住
矢野真千子[ヤノマチコ]
翻訳家。兵庫県生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
k5
74
このあいだまで読んでいた傳田光洋さんの本だと、皮膚が五感(正確には味覚以外の四感)を持っているのですが、植物も見て聞いて嗅いで触れられるばかりか、記憶もあるという科学読みもの。傳田さんの本もそうですが、意識の源について考えるとき、脳を中心に考えるより、感覚を中心に語られる方が、文系人としては腹落ちします。2020/10/21
クリママ
56
人間の五感と比較して、植物の感覚が解説される。太陽の等の光を感じる視覚、自分や周囲の植物が出す匂いを検知する臭覚、その時期や温度を含めて触られたことを知る触覚、位置感覚、記憶など、人間とは全く違ったシステムだが、植物は知っている。これまでに科学者たちが、何を発見してきたのか、わかりやすく述べられている。植物はすごい。侮ってはいけない。2022/07/12
どぶねずみ
41
珍しく論文を読んでみた。自分の興味ある分野なら、論文でもとても楽しい。ある農家さんがハウスでクラシックなど流して品質の良いものを育てたりしているが、このような植物の不思議についてしっかり触れているから、楽しく読めたのだろう。植物の遺伝子は人間のそれよりも複雑で、生きていたときに感じたストレスを次の世代(種子)に引き継ぎ、より生きやすい環境を作り出すというのは人間には成せないことだ。とにかくスゴい。2019/09/26
イノ
28
最近植物を不思議に感じるようになって。 植物は光を感じ、匂いを嗅ぎ、触れた事を感じ、コミュニケーションを 取り合って、 脳も無いのに記憶があると聞いて信じられるだろうか? それを簡単な実験から証明したり、宇宙で確かめたり 言われてみれば納得の結果! 植物も生きている。 但し聴覚だけは確認できない。いろんな音楽を流して ロックが良いとかクラシックが良いとかそれは主観だろw 生物学の本を読んでいると高確率でダーウィンが新たなエピソードを 持ってやってくる。2016/10/08
猫
16
図書館本。人の持つ感覚(視覚・触覚・聴覚・位置感覚・記憶)と植物の持つ感覚を比較した本。外部環境や自分の内部で起こったことなど様々な情報を取り入れて処理する過程などを分かりやすく解説している。人間と植物と、体の中に同じ物質を持っているけどその働きが異なったり、一番根本の部分の処理の方法は同じだったり、一番最初の祖先は共通というのがちょっと頷けた。植物に感情があるとかそういう類の本ではなく、あくまで植物は植物というスタンス。あと、ダーウィン先生偉大すぎ。2017/12/10
-
- 和書
- 日本近現代史辞典