哲学する子どもたち―バカロレアの国フランスの教育事情

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309247816
  • NDC分類 372.35
  • Cコード C0037

出版社内容情報

なぜフランスの子どもたちは、自分の頭で考え語る力を得るのか? 日本とは全く違う授業など、母の視点で描くフランスの学びの現場。

中島 さおり[ナカジマ サオリ]
1961年東京生。翻訳家・エッセイスト。『パリの女は産んでいる』で第54回日本エッセイスト・クラブ賞受賞。著書に『パリママの24時間』他、訳書にラシュディ『郊外少年マリク』他。家族と共にフランス在住。

内容説明

「考える方法」を習ったことがありますか?驚くほど日本と違う、フランスの誰もが学校で学ぶこと―ベストセラー『パリの女は産んでいる』著者が、母親の目線で紹介&考察する「学び」の現場!日本でも求められる「考える子ども」をどう育てるか?ヒントはフランスの中等教育にあった!

目次

1 子どもを育てるならフランス?(教育にお金のかからない国;共和国の学校 ほか)
2 式典がないフランスの学校(中学校最初の日;保護者説明会の波乱 ほか)
3 パリのスクールライフ(飛び級と留年;学級委員選挙 ほか)
4 哲学する子どもたち(中学で第二外国語;ラテン語エリート主義 ほか)
5 バカロレアがやってくる!(バカロレア、中等教育の終着点;理系・文系・経済=社会系 ほか)

著者等紹介

中島さおり[ナカジマサオリ]
1961年、東京都生まれ。翻訳家・エッセイスト。パリ第三大学博士準備課程修了。2006年『パリの女は産んでいる』で第54回エッセイスト・クラブ賞受賞。フランス人の夫、二子とともにパリ郊外在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えちぜんや よーた

98
「教育の無償化」について。個人的には大賛成である。特に初等教育についてはそれこそ身一つで受けられて、なおかつ医療費の自己負担も「なし」で良いと思う。ただそれには予算の分捕りが必要だ。「日本は一体どこにお金を使っているのだろうか」と半ばあきらめ気味の記述がある。日本の義務教育にお金を回せない三大理由は「社会保障」「地方交付税交付税交付金等」「国債費」である。教育に関する予算の話をするのであれば、文教費だけですむ話ではない。どこで身を削るかもっと不愉快な話をして、国全体の合意形成をする必要があると思った。2017/11/04

アキ

97
フランスの小学校から高校まで子ども2人を通わせた実体験を読み、日本の教育システムとのあまりの違いに驚くばかり。日本の入試は万人に平等に開かれているのが良いところと著者は言う。フランスの名高いバカロレアは徹底した論述試験。名門校エコール・ポリテクニックのフランス語の問題は「ヒロイズムは勇気の倒錯であるか?ホメロンの『イリアス』とシェイクスピアの『ヘンリー五世』、スタンダール『パルムの僧院』に準拠して答えなさい」だという。日本とはあまりに違う教養のレベルに至るために、小学校からのカリキュラムがあることを知る。2021/07/23

万葉語り

49
こういうことをやりたくて、センター試験が廃止されたのだと思う。しかし、改革すべきは大学教育じゃなくて、小中学校教育なのではないか。ものを考えるための技術をフランスで身に付けたかったと思う。バカロレア試験についてもよく分かった。2020-0162020/01/28

Nobuko Hashimoto

41
授業でブックレポートを課したところ、ある学生が取り上げ、その発表を聞いた学生たちが強い関心を示した本。私もそれを機に積読から一気読みした。フランスで子育てをしている日本人女性が実体験にもとづいてフランスの教育事情を紹介。なんでもかんでもほめそやしているわけではないが、論理的思考を養うことに関してはフランスをおおいに見習いたい。試験問題の例も載っているが、この問題で自分の学生たちに高評価を取らせるだけの指導はできていない… それどころか私も取れるか心もとない。感嘆すること大。2017/12/02

kei

22
面白かったです。筆者のフランスでの子育てを通じた教育経験が書かれているエッセイ。フランスの教育の歴史から始まり、日本との教育の違い、例えば、作文は与えられる課題内容がフランスでは物語を描いたりするが、日本では「日記」と「感想文」であること。フランス人のこだわりの多言語主義、入学式や卒業式がなく、成績会議なるものがあり、飛び級と留年があり、修学旅行はその学校にいる先生が催すかどうかであるなしが決まり、いじめには調停人がはいり、いまだに(エリート言語である)ラテン語を習うこともある。2019/05/16

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