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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
左手爆弾
5
情報量が多くお腹がいっぱいになる。バルト、レヴィ=ストロース、デリダに焦点を当てて構造主義からポスト構造主義を概観し、批判を加える。序盤の実存主義への不満足から構造主義が登場する様子は面白かった。主観・意識の世界への卓越をヒューマニズムととらえる実存主義は、結局、近代のコギトを文学的・宗教的にロマン主義化したに過ぎなかった。このあたりのレヴィ=ストロースの『悲しき熱帯』の記述の引用はなかなか面白い。が、明晰に、批判的に書こうとしている割りに、やっぱりジャーゴンの網に絡め取られてしまっているように見える。2017/01/19
せみ
4
著者は「構造主義」と「ポスト構造主義」に批判的で、主に副題の3人に焦点を合わせて叙述を展開していきます。構造主義が言語学に限定されている限りでは堅実で科学的な成果が得られていたのに対して、その言語学という権威の下で言語学を超えて適用されていくうちに、議論がどんどんと空虚な方向に進んでいくさまを著者は観察し批判します。その源泉を著者はソシュールそれ自体というよりもヤコブソン等のフォルマリズムに見ています。レヴィ=ストロースも批判されますが、バルトとデリダへのそれははるかに激烈です。(続)2012/05/15
しんかい32
1
ところどころ参考になる部分もあったが、説明があまり丁寧ではなく、特に終盤は何いってるのかよくわからなかった。2014/12/15
無人島
0
デリダと脱構築(派)への清々しいほどの悪口が延々と続きます。デリダとハイデガーを一緒くたにして神秘主義のレッテル貼り。ここまでくると爽快感さえ覚えます。2012/08/08