内容説明
14歳の中学生に「なぜ人を殺してはいけないの?」と聞かれたら、あなたは何と答えますか。日本を代表する人気哲学者2人が、真っ向からぶつかりあうスリリングな哲学入門。
目次
第1章 道徳は殺人を止められるか?対話
第2章 きみは人を殺してもよい、だから私はきみを殺してはいけない
第3章 なんで殺ったらいけないのかだって?殺ってもイケルしイケテルのに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨグ=ソトース
7
終始イライラしながら読了。対談意味わからんなーと思いながら読んでいたら、永井先生ご本人があとから「あの時の小泉氏のこの発言は僕には理解できない」みたいなことを連発していたので、もう笑うしかないですね。「殺人は悪」の前提の下で論を展開している小泉先生の立場の方が親しみやすいか。難しい。2018/12/23
すももんが
6
初めに対談があり、次章は永井さんによる、対談を振り返っての感想や補足だった。対談相手である小泉さんの話の意味が分からない、使っている用語の意味が不明といったことを連発していて、読んでいて困惑した。しかし、人の意見を自分の理解の範囲内だけで勝手に咀嚼し、理解したふりをせずに、どこまでも正確に理解しようとする姿勢は見習いたい。自分は、タイトルの質問をするような人間に対して何故か嫌悪感を抱いていて、その理由が分からなかったのだが、本書を読んでスッキリした。一人一人が自分のために哲学をするのだ。2019/07/03
仮ッ子
6
(›´ω`‹ ) 読書から遠く離れている日々から、戻ってこようとするときに読むべき本ではなかった…。 何言ってるかよく分かんない(-_-;) ただ、自分は頭が固いな、誰が定めたか分かんないような常識の中で、それを規範として生きることしかできないんだな、と。 哲学的思考は出来そうにもない。2014/06/24
ころこ
5
小泉さんが終始拘るのは、「人を殺したい」と思うというのは問題なのではないか、ということです。永井さんは、終始「人を殺したい」と思うことが悪いことだとは思わないと突っぱねてしまっています。途中で、永井さんは、小泉さんを哲学的な対話の相手としては諦めたような態度をとっています。 小泉さんは社会という道徳の混じった土俵で戦い、永井さんは道徳の混じらない哲学の土俵で戦った。お互いが上がった土俵が違うので、勝負は行われなかった、というのが感想です。 2016/11/01
Hidetaka Ohtsubo
2
一口に哲学者といって、話が合うわけではないよ、むしろ哲学者は結局自分のために哲学しているのだから、噛み合わなくて当然、ということを肌で感じられる本。何か結論めいたものを求めて読む本ではない。2015/05/16