出版社内容情報
いつか自分たちの土地を持ち、
ニワトリやウサギを飼い、
土地からとれる極上のものを食べて暮らす──。
しっかり者のジョージと怪力のレニーは小さな夢をもっていた。
自然豊かな一九三〇年代のカリフォルニア。
貧しい出稼ぎ労働者の、苛酷な日常と無垢な心の絆を描く、
哀しくも愛おしい名作が新訳で登場!
内容説明
いつか自分たちの土地を持ち、ニワトリやウサギを飼い、土地からとれる極上のものを食べて暮らす―。しっかり者のジョージと怪力のレニーは、小さな夢をもっていた。自然豊かな一九三〇年代のカリフォルニア。貧しい渡り労働者の、苛酷な日常と無垢な心の絆を描く哀しくも愛おしい名作が新訳で登場!
著者等紹介
スタインベック,ジョン・アーンスト[スタインベック,ジョンアーンスト]
アメリカの小説家・劇作家。1929年に処女作『黄金の杯』を出版。’34年には短編小説「殺人」が『ノース・アメリカン・レヴュー』4月号に掲載され、これにより「O・ヘンリー賞」を受賞する。’62年にノーベル文学賞受賞
齊藤昇[サイトウノボル]
立正大学文学部教授(文学博士)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ツバサ
10
2人で一つの目標に向かって生きていたかっただけなのに… 哀しく、寂しい幕引きに胸が痛む。なんでこうなってしまうんだろうと。貧しくても一日一日を生きていた日々はかけがえのないものだった。ブログにてhttps://wing31.hatenadiary.jp/entry/2023/09/24/210000 2023/09/22
コウ
6
旅のお供本。表紙の色味に惹かれて手に取ったのですが、ページを捲るとモノクロ映画が始まったようでした。ジジジジジ…と映写機が動きだしたかと思うと、突然プツリと映像は切れてしまう、みたいな。帯に"荒んだ心にじんわり染みいる物語。"とあったのですが、私の読後の印象は違います。どちらかというともっと深淵に連れていかれそうで、でもそれが怖いのに嫌じゃないというか…さらに荒みそう、染みてはいますが。読むタイミングが大きく影響しているのかもしれません。(個人的には『グリーン・マイル』に近い読後感を感じているかも。)2023/10/24
みかん
5
新訳が出版されないかなーと待っていた作品。学生の時に読んで、物語はとてもよかったのですが、とにかく翻訳が古くて「わし・わしゃー(自分のこと)」「おめー・おみゃー(相手のこと)」...何だかちょっと年齢とかが想像つきにくく、読みながら戸惑う感じがあったので新訳で読めたのはとても嬉しい。そしてすごくよかった。ら2024/01/21
つむ
3
これは忘れられない2024/10/19
yurari
3
再読。無駄な文章がひとつもなく、物語の世界にすっと入っていけた。名作とはこのような作品のことを言うのだろう。ハツカネズミ、子犬という流れから予測できる展開ではあったが、レニーの存在を近く感じるようになっていたから馬屋のシーンはヒヤヒヤした。レニーはどうせ理解できないだろうと、自分の胸の内にしまっていた事を話すクルックスやカーリーの女房。一方レニーは、頭の中で作り上げた相手に話しかける。所々で挿入される自然描写も印象的で、すごく心に残る作品だった。サギと水ヘビのシーンは鮮やかに情景が浮かんできた。2024/02/16
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