内容説明
母から娘へ―女性の間に伝えられた紋章の秘密。
目次
第1部 母系の紋章(女紋との出会い;誰の紋章を受け継ぐか;スープのさめない距離)
第2部 源流への回帰(女紋をほどこす道具;母娘の絆;女紋の秘密)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Noelle
4
着物の紋入れのことで、ちょっと女紋を調べ出して、この社会学的、民族学的アプローチの本書にたどり着いた。学者が広範囲にリサーチした結果なのだが、ずっと前半推測的な考察であまり説得性が感じられなかったのだが、後半、女紋の発生源が土地の旧家であるという発見に、はたと膝を打つ思いであった。まさしく私の女紋由来の来歴であったから。母の語る女紋の由来は、祖母、曽祖母の出里(でざと という言い方をする)の由緒正しさ、裕福さ、分限者の証であり、それを女紋の伝承と共に語りつないでおかなければという思いなのだと確信した。2015/01/29