内容説明
少女ナオミは、風の精霊を統べる皇帝から「私の寵姫の座を狙ってみないか?」と突然誘われる。皇帝の後宮には皇后と愛妾がおり、彼の胸には皇后の瞳の色に似ている緑の宝石を選び抜いた首飾り「皇后の碧」が常に輝いていた。訝りつつ己が選ばれた理由を探るうち、ナオミは後宮が大きな秘密を抱えていることに気づくが……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
197
阿部 智里、2作目です。前回読んだ「発現」よりも上質なファンタジー、本書が新章だとすると続編はあるのでしょうか❓ 古代より、エメラルド、マラカイト等、碧色の宝石は珍重されています。 https://www.shinchosha.co.jp/special/kogonomidori/2025/07/14
ゆみねこ
78
阿部さんの新たな作品は、精霊の物語。風・火・水・土の4つの要素を持つ精霊たち。かつて火竜(ドラゴン)に家族を焼かれた少女ナオミは風の精霊を統べる絶対権力者・蜻蛉帝から「私の寵姫の座を狙ってみないか」と誘われて後宮に入ることに。後宮の大きな秘密、クセの強い寵姫たちと謎めいた皇后。面白かった!2025/06/18
星群
69
あぁ、だから〝皇后〟の碧なんですね。納得です。土・水・風・火の精霊をはじめ、様々な動植物の精、の世界。素敵過ぎます。一目ならぬ一読みで虜になりました。八咫烏の世界よりも好きかも。宮廷ロマンスなのかと思いきや、シフターフッドでしたね。皇后は生きているのか、手に汗握りました。続編出るかな?この一冊で終わりにするには、勿体無い世界です。是非とも続編希望!!2025/07/09
ままこ
65
上質のファンタジーって心踊る。両親を火竜に焼き殺されたナオミ。復讐の物語かといえば違う。美しく優しい孔雀王ノアと出会うが、のちに風の精霊全てを束ねる蜻蛉帝シリウスに気に入られてしまいかっさわれてしまう。後宮でのシンデレラストーリーかといえばこれまた違う。予想を斜め上行くまさかのストーリーで伏線にハッとする。一連思い起こせばそんな感じにも受けとれるよね。上手いなぁ。各キャラもいい。タイトルに納得。練りに練られた「そういうことか!」謎解きファンタジー。読後感良し。満足の面白さ。2025/08/19
pohcho
62
火・水・風・土の精霊の世界。家族を殺された土の精・ナオミは風の精の孔雀王に助けられ、鳥籠の宮で暮らしていた。土蜘蛛と蔑まれながらも穏やかな日々だったが、風の精霊を束ねる蜻蛉帝に見初められ、寵妃候補として後宮の巣の宮に入ることに。冷酷無比で恐ろしい蜻蛉帝の見せる優しさにとまどうナオミだが、巣の宮には大きな謎があり・・。孔雀にトンボに蜂。独特の世界観に魅せられつつ、ミステリー絡めてくるのは阿部さんらしいと思っていたら、シスターフッドが現代らしくてよい。それぞれのキャラクターも魅力的だった。表紙も素敵。2025/06/17
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