内容説明
目指すべきは、「世界初、1億人サイズ、投票率90%」の「競争力ある福祉国家」である。「持続可能性の時代」に問う、第三の国家ビジョン。
目次
1 新たな国家ビジョンで闘う(閉塞感の正体;闘うべき相手;第三の国家ビジョン)
2 三つの革命(生涯現役;列島開放;環境革命)
3 国を整え世界を変える(国を整える;世界の変革を主導する;最後に)
著者等紹介
小川淳也[オガワジュンヤ]
1971年香川県高松市生まれ。高松高校、東京大学法学部卒業。自治省に入省後、沖縄県庁、自治体国際化協会ロンドン事務所、春日井市役所などを経て衆議院選挙出馬のため退職。2003年民主党より香川一区で立候補するも惜敗。2005年初当選、現在衆議院議員六期目。2009年9月~2010年9月総務大臣政務官、2010年11月より国土審議会離島振興対策分科会会長。早くから、人口問題が日本に突きつけられた最大の課題と考え、持続可能でフラットな社会づくりを訴え続ける。2020年ドキュメント映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」で注目される。立憲民主党政務調査会長、税制調査会会長、新型コロナ対策本部長などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Sakie
12
祝幹事長就任。小川さんの凄いところは、ガチンコの質問に答えられない、または言葉を濁すことが無い政策オタクぶりだ。切り取りで消費税増税論者のように揶揄されるが、ずっと人口激減収入減の日本を救う方策を考え続けてきたことをこの本が証明する。今回、2014年の原案から更に修正を加えている。所得税、法人税、相続税の増税ならびに消費税の時限減税だ。常にインプットを怠らない。実現が難しくてもよりあらまほしき在り方を考え続ける。あくまで個人としての案なので、今の幹事長の立場では違うことも言わざるをえないだろうけれども。2024/10/12
みじんこ
6
今後の人口構成の変化および減少は、国としての持続可能性を考える上で改めて深刻な問題だと思わされる。人口増と経済成長が続いていた昔の時代から考え方を転換する必要があるのもその通りと思う。増税の代わりに反対給付など、考え方としては理解はできる。雇用関係での規制緩和、列島開放やエネルギー政策(核融合は本当に実現できれば画期的)等様々な提案を行っているが、著者自身も述べているようにどれも長いスパンでの議論と改革が必要であるし、国民の政治への信頼(これは野党への信頼の面もあると思う)がなければ実現困難な課題である。2024/04/28
かみかみ
2
今個人的に最も熱い政治家の一人である立憲民主党幹事長(現在)小川淳也氏の本。かつて国家のあるべき姿を自著で語った田中角栄氏や小沢一郎氏に倣ったスタイルのようだ。少子高齢化と人口減少をという不都合な真実を真正面から受け止め、「人口1億人の競争力のある福祉国家」というビジョンを標榜して韜晦や躊躇なく直球で持論を語る姿は、何よりも率直に彼の人柄を訴えている。今後の日本の政治家のあるべきロールモデルの一つといえるかもしれない。2024/11/25