内容説明
稲作以前の狩猟・採集時代、共存かつ敵対した森の獣たち、ことに大型の熊は生命を与えてくれる崇拝の対象でもあった。ユーラシア大陸の“熊のジャン”説話、古朝鮮の神話伝承から、諏訪信仰、甲賀三郎伝説、熊野信仰、イオマンテの彼方に、縄文の記憶を掘り起こす。
目次
第1章 諏訪大社の謎
第2章 イオマンテの夜
第3章 ミシャグジ神とは何か
第4章 甲賀三郎の謎
第5章 熊野大社の謎
第6章 土偶・縄文式土器の謎
著者等紹介
川村湊[カワムラミナト]
1951年、北海道生まれ。文芸評論家。法政大学名誉教授。1982~86年、釜山の東亜大学で日本語・日本文学を教える。著書に、『南洋・樺太の日本文学』(平林たい子文学賞)、『補陀落』(伊藤整文学賞)『牛頭天王と蘇民将来伝説』(読売文学賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tamami
50
行きつけの書店の「諏訪コーナーー」にあり、諏訪大社、熊野、縄文、御頭祭(おんとうさい)、遷座祭等のキーワードが散りばめられていて、興味のままに手に取る。著者は文芸評論家。本書は狼(大神)が神獣として様々に語られる一方で、これまであまり話題とされなかった熊と、縄文以来の宗教、記紀を始めとする神話との関連を、様々に論じていて、裨益するところ大である。大陸・半島からの影響にも触れ、東アジアの中での縄文神話の位置づけもなされていて興味深い。ことに、第一章「諏訪大社の謎」では、上社の御頭祭、下社の遷座祭など、具体的2024/07/22
takao
2
ふむ2024/10/02