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不潔都市ロンドン―ヴィクトリア朝の都市浄化大作戦

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  • サイズ B6判/ページ数 413p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309226828
  • NDC分類 498.023
  • Cコード C0022

出版社内容情報

19世紀、ヴィクトリア朝ロンドンの衝撃的な不潔さに、人々はどのように挑んだのか? 知られざる人間ドラマを通して描く!

リー・ジャクソン[ジャクソン,リー]
ヴィクトリア朝の研究者。過去10年はヴィクトリア朝ロンドンの社会史を研究している。ウェブサイトwww.victorianlondon.orgを運営し、7冊の歴史犯罪小説などの著書がある。

寺西 のぶ子[テラニシ ノブコ]
京都府生まれ。成蹊大学経済学部卒。訳書にレヴェンソン『ニュートンと贋金づくり』、ブース『英国一家、日本を食べる』、タッカー『輸血医ドニの人体実験』、アハーン/ホラン『完全履歴消去マニュアル』など。

内容説明

ごみ、汚泥、し尿、下水、墓地、入浴場、公衆便所、住宅、大気汚染…19世紀、都市部の拡大にともない噴出した衛生上の問題に、守旧派たちの抵抗に遭いながら、改革者たちはどのように取り組んだのか。現代にもつながる問題への挑戦を、厖大な資料をもとに解き明かす。

目次

第1章 塵芥処理で財を成す「黄金のごみ屋」
第2章 恥ずべき汚泥
第3章 し尿処理
第4章 下水処理
第5章 ロンドンの墓地
第6章 汚れた下層民たち
第7章 公衆便所
第8章 悲惨な住宅事情
第9章 煤のベール

著者等紹介

ジャクソン,リー[ジャクソン,リー] [Jackson,Lee]
ヴィクトリア朝の研究者。過去10年はヴィクトリア朝ロンドンの社会史を研究している。ロンドン在住

寺西のぶ子[テラニシノブコ]
京都府生まれ。成蹊大学経済学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tosca

18
19世紀ヴィクトリア朝ロンドンの汚さがこれでもかと語られる。産業革命後のロンドンは急激に人口が増え衛生上のあらゆる問題、ごみ、汚泥、し尿、下水、墓地、スラム街、大気汚染が手の施しようがないほど悪化し、少数の改革者も守旧派の抵抗で改革は進まない。見て見ぬふりをする上流階級、劣悪な環境で一生体を洗う事のない人さえいる下層の人々。膨大な資料から様々な取り組みが細かく記されている。随分昔だけど自分自身10年ほどロンドンの住民だった事があり、そこそこ土地勘があるので具体的なエリアや通り名に色々衝撃を受けて楽しかった2020/09/11

HMax

17
こんな汚いロンドンから江戸の町にやってきたら、誰だって、その美しさに驚きますよ、本当に。どうしても入浴したいという稀な人でも週1回のロンドンに比べ、江戸には、風呂屋が510軒、更に薬湯が110軒。1800年100万人が100年で6倍の人口に、流石に旧式のリサイクルでは間に合わない。あんこさんの言う通り、民主主義のロンドンでは、一つ変えるにも、喧々諤々の議論で一歩も進まず、大変だったというのが、お殿様の江戸との違いでしょうか。注意:あまりに酷い汚さで、食事前に読むのは危険です。2017/01/21

あんこ

14
19世紀のロンドンは超絶汚い。知ってはいたけど、こんなに汚かったとは衝撃的だ。埋葬地不足で、管理の悪い墓地の話なんて吐き気がするほど。同時代の日本は、江戸後期と明治。もっと清潔だったはず。と、思うがそれはこの本のメインではない。衛生改革がどうやって成し遂げられたか、人々の意識はどのように変化したのか。史実が克明に書かれている。物事を改革するのって、民主主義の世の中では本当に大変なことだ。時代や国が違っても、そうなんだなあ、と改めて思った。2016/12/17

籠り虚院蝉

6
すごい本だった。公衆衛生を巡る戦いの名に恥じない内容だった。余りにも汚い街をどのように浄化するかのそれぞれの言い分も、今日にしてみれば笑話とも言える事が当時では本気で信じられていたりと、議論が平行線を辿るのも無理もない話のように思える。現代においてはある意味で「不都合な真実」のような環境問題こそ槍玉に挙げられる事も多いが、果たして一都市のみならず地球全体に関わる問題を人類はどうやって解決していこう。この本はそんな問題への掴みをも教えてくれるようだった。政治的な駆け引きも熱い本書、極めて高い価値がある。2018/01/13

KTakahashi

4
人口爆発で,6倍もの人口になったときに,どんなことが起きるのかが,この本からよく分かりました。江戸のようなリサイクルもありましたが,都市化が進んで,郊外まで運ぶのに費用がかかりすぎて,うまく回らなくなったようです。江戸と違うのは,馬車でした。馬糞で通りが汚れるというのです。個人的には,疫学統計学で名前が出てくるジョン・スノウが登場してこなかったのが残念でした。読みにくい本でした。2017/01/22

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