内容説明
掘り出された一片の考古資料から時代の様相に迫り、歴史の全体像を構築するために、考古学はどのような理論と方法を確立すべきなのか。『文明の起源』『歴史のあけぼの』などの著作で知られるG・チャイルドが自らの研究の集大成として著した考古学入門の改訂新版。
目次
第1章 考古学とは何か
第2章 考古学の起源と発達
第3章 考古資料の本体
第4章 機能の判定
第5章 編年―文化連続の設定
第6章 時代と時期と年代
第7章 分布区分の設定
第8章 文化の変化
第9章 考古学の本領
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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言わずと知れた考古学の名著にして全ての考古学の基本書。雑多に散らばった遺跡から年代・機能・分布の大別をし、そこから当時の文明観を辿っていく手順が当たり前となった今があるのは全てチャイルドの提唱した功績であるとすれば、彼は「考古学」の確立をした人物であると言っても過言ではない。この本においては当時(1955年)の考古学が専門用語と実際の発掘現場との矛盾が酷くなってきたことを批判し、考古学の学術的意味を再考する論理が展開される。現代では反チャイルドの理論も展開されているが、学問が刷新されるのは常に正しい。2011/04/13
ナオ
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テキストとして再読。後半、少し難しいか。2020/05/29
tnk
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1955年当時の考古学研究理論に対する批判的検討。そのため、例えばド・モルガンやライネッケの編年のようなヨーロッパ先史考古学を何も知らないと厳しいと思われる。2018/01/21
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