人みな眠りて

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  • サイズ B6判/ページ数 365p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309207261
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

ヴォネガット、最後の短編集! 冷蔵庫型の彼女と旅する天才科学者、消えた聖人像事件……没後に初公開された珠玉の短編16篇。

カート・ヴォネガット[ヴォネガット,カート]
1922-2007年。インディアナ州インディアナポリス生まれ。現代アメリカ文学を代表する作家。代表作に『タイタンの妖女』『母なる夜』『猫のゆりかご』『スローターハウス5』『チャンピオンたちの朝食』他。

大森 望[オオモリ ノゾミ]
1961年、高知県生まれ。翻訳家。書評家。責任編集を務めた『NOVA』全10巻で第34回日本SF大賞特別賞を受賞。訳書にウィリス『航路』他。著書に『新編 SF翻訳講座』『現代SF観光局』他。

内容説明

これでお別れ。最後の短編集。カート・ヴォネガット没後10年記念出版。没後に初めて公開された、16の名編。

著者等紹介

ヴォネガット,カート[ヴォネガット,カート] [Vonnegut,Kurt]
1922年、インディアナ州インディアナポリス生まれ。現代アメリカ文学を代表する作家。1950年、「バーンハウス効果に関する報告書」でデビュー。2007年、死去。享年八十四。著書に、長編、短編集、エッセイ集、講演集等

大森望[オオモリノゾミ]
1961年、高知県生まれ。京都大学文学部文学研究科卒。翻訳家、書評家。責任編集を務めたアンソロジー“書き下ろし日本SFコレクションNOVA”全10巻(河出文庫)で第34回日本SF大賞特別賞、第45回星雲賞自由部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Shintaro

73
『スローターハウス5』とのあまりの筆致の違いに驚く。なんと懐の深い作家なんだ、ヴォネガットは。こういう作品が死後に出版されるのもすごい。本作は16編の短編集だが、O.ヘンリーを髣髴とさせるようなストレート・フォワードな米国人の短編であり、難解さやフラッシュバックはみじんも感じない。ヴォネガット、実にいいやつなのだ。初期の作品ということだが、すでに戦後でドレスデン爆撃は体験済のはず。親に先立たれた甥っ子たちを引き取り、まっとうな生活をしていくなかで、例の体験が醸成され、やがて書けるようになったということか。2017/06/28

Panzer Leader

64
本書はカート・ヴォネガットの1950年代に書かれた未発表短編集。シニカルかつユーモア溢れる語り口ながら最後には心に染みるラストを迎えるオー・ヘンリー風な作品もあれば、家庭を顧みない鉄道模型マニアが遭遇する悪夢をコミカルに描く作品などもありバラエティに富んでいる。ちょっと前に読んだジム・シェパードの「わかっていただけますかねえ」よりは納得できるオチの短編が多くて読みやすい。2018/09/12

ヘラジカ

43
誇張なしに収録作品全てが面白く楽しく満足のいく短編集。ひとつひとつ読み終わる度に帯のコピー「これでお別れ。」が思い出されて涙ぐみそうになった(ろくにヴォネガットの小説を読んでいないにも拘らず)。お気に入りは、ありきたりなテーマ・ありきたりな展開を爆笑ものに仕立てた『スロットル全開』、ヴォネガットの優しさに心の芯から温まる『ルース』、意外な運びで幸福とロマンスの成立を描いた『金がものを言う』の3篇。つい最近知った作家であるエガーズが解説を書いているのも嬉しい驚きだった。(2017・35)2017/05/03

miyu

40
『はい、チーズ』読んでからもう3年半も経つのかと感慨深くこちらも読了。初期の未発表作品とのことで、え?これで初期なの?充分完成してない?と驚きつつも、ああこの頃から既にヴォネガットはヴォネガットだったんだとしみじみ。作品によっては結構シニカルなのに冷たくはなくて、何かしら暖かみさえも感じさせてくれる独特の作風だ。着地点は薄々分かるから短篇にありがちなラストどんでん返し等のお楽しみはそれほど無い。それでも読後の満足感は高く、たいていは幸せな気分にしてくれるとこが流石だ。そしてイラストは今回も怖可愛かったぞ。2018/06/04

阿部義彦

39
カート・ヴォネガット蔵出し最後の短編集。書かれたのはキャリアの初期、ヴォネガットが作家として身を立てようとしていた時期(私も生まれてない1950年代)後期に顕著になるシニカルな面はあまり無く、素直な人間賛歌だけど少しひねくれてる読み心地です。一番のお気に入りは座右の銘「愛は負けても親切は勝つ」を地で行った「ミスターZ」です!この一編を読めただけでもこの本を買った価値あり。その他のもので好みは、鉄道オタクの生態を描く「スロットル全開」、心優しき「ルース」「消えろ、束の間のロウソク」など。有難うヴォネガット2017/06/04

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