バニヤンの木陰で

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  • サイズ B6判/ページ数 409p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309206479
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

クメール・ルージュ下のカンボジアの惨状を7歳の少女の視点で描いた自伝的小説。破壊と虐殺の嵐の中で少女を救ったものは──

【著者紹介】
1970年カンボジア生まれ。5歳の時、クメール・ルージュがカンボジアの支配権を握り、強制労働の末、母と共に国を脱出、11歳で難民としてアメリカに到着する。コーネル大学卒業。本書がデビュー作。

内容説明

カンボジア大虐殺を引き起こしたクメール・ルージュ(ポル・ポト派)の狂気と残虐を生き抜いた少女の自伝的小説。

著者等紹介

ラトナー,ヴァディ[ラトナー,ヴァディ] [Ratner,Vaddey]
1970年、カンボジアのプノンペンに生まれる。シソワット王の末裔。1975年から1979年にかけて、クメール・ルージュ(ポル・ポト派)のカンボジア支配のもと、強制労働や飢餓を経験、家族の多くを亡くしながらも辛うじて生き延びる。その後母とともにカンボジアを脱出し、1981年11歳のときに難民としてアメリカに到着する。コーネル大学卒業。『バニヤンの木陰で』がデビュー作。現在ワシントンDC郊外在住

市川恵里[イチカワエリ]
1966年東京生まれ。早稲田大学第一文学部英文学専修卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

TATA

26
ポル・ポト派、クメールルージュ、シアヌークとカンボジア内戦はよく報道されていたので頭に残っているのだけど、今回読んでこういうことだったのだと理解できた。作品は凄惨な悲劇を舞台としたほぼルポタージュと言える内容。王子の娘として生まれ僅か7歳にして内戦が勃発、タイに脱出するまでの苦難の日々。流石に記憶が定かでなく小説とせざるを得なかったということ。2025/07/03

Porco

23
クメールルージュが政権を取ったことで、王室の一員であった主人公(少女)は、首都プノンペンから強制移住させられ、飢餓の中で強制労働をさせられる。その過程で家族も失っていく。作者自身の実体験に基づいた小説です。2018/07/29

くみこ

18
1975年。カンボジア共産党が首都プノンペンから締め出した都市生活者200万人の中に、シソワット王の末裔ラーミがいました。地獄の日々の始まりから解放までが、7歳のラーミの視点で描かれる、ほぼ自伝小説です。苛酷で悲痛ながら、一方で崇高な精神に満ち、生きたいという願いが溢れる力強い物語でもあります。自らの運命を受け入れ、聡明な娘にたくさんの愛と言葉を残していった父は、自分が授けた言葉の翼で、のちに娘がこの物語を生み出す事を予感したでしょうか。現在の著者が幸せそうで、本当に良かった。 2017/09/22

はる

15
図書館本。とても悲しいのにとても美しい物語りを読む。一冊全部が長い長い祈りのような物語りだ。そして、読み終えてしまった今、決してわたしの中から消えることのない物語りになってしまった。カンボジア、クメールルージュの支配下で、宗教や科学や家族感情、あらゆることが否定されてしまったのは、まだ歴史では新しい。(人間は独りでも、集団でも時にとても変!)月の川の村での暮らしが穏やかなぶん別れが辛い。悲しみに形を与えるとすこしばかり軽くなるのなら、わたしもなにかを作ることで祈りたいと思う。2015/02/03

14
カンボジアのポルポト派による粛正、強制労働、飢餓を乗り越えた王家の王女様のお話。読んでて辛かった。物語として昇華すること、物語として遺すことが5歳でこの悲劇にあい、ほとんどの家族や親戚、身内を亡くした少女による供養なんだろうなあと思った。心理描写や自然の描写が美しいのが、またたまらなくて、お墓にお花供えてる気持ちになる。しかしホントポルポトは理解不能ですわ…。眼鏡かけてる人は頭いいだろうから全員殺せっていうのが最高にクレイジーですわ…。私も粛正の対象だったんだな。2014/07/25

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