内容説明
人生の道の半ばで正道を踏みはずした私が目をさました時は暗い森の中にいた―地獄篇・煉獄篇・天国篇全3篇とともに、ドレによる美麗な挿画全135点を収録。カラー口絵、詩篇付。新生訳で贈る世界文学の最高傑作。
目次
地獄篇
煉獄篇
天国篇
詩篇
著者等紹介
平川祐弘[ヒラカワスケヒロ]
1931年、東京生まれ。東京大学名誉教授(比較文学比較文化)。『東の橘西のオレンジ』でサントリー学芸賞、『ラフカディオ・ハーン―植民地化・キリスト教化・文明開化』で和辻哲郎文化賞、『アーサー・ウェイリー―『源氏物語』の翻訳者』で日本エッセイスト・クラブ賞、マンゾーニ『いいなづけ』の翻訳で読売文学賞・日本翻訳出版文化賞を受賞。紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
87
地獄、煉獄、天国を通じて、宗教観というものが克明に表現されていると思います。それぞれがキリスト教における考え方がベースになっており、物語化することでその世界が絵画のように感じられました。特に地獄編ではダンテの人格的なもの、天国編ではキリスト教進学が色濃く描かれているのではないでしょうか。この膨大な世界を1冊の物語として読むことで、各物語の位置付けもわかり、物語の変遷も楽しむことができました。2018/06/19
金吾
28
○神曲はキリスト教の宗教感に触れることのできる作品であり、様々な視点からキリスト教を感じることができます。地獄編は面白く、煉獄編は興味深く、天国篇は難しいです。原書で読むことはできませんが、いろいろな神曲に触れていこうと思います。2025/04/26
ヨクト
26
世界最高峰の文学古典「神曲」をようやく読むことができた。難解といえば難解で、キリスト教であったり、当時の時代背景などを知らないと理解不足に陥るだろう。ただ本書では多数の挿入絵があり、また、章のはじめに訳者の概要が設けられているので、理解を補ってくれる。地獄篇・煉獄篇は起伏やイメージに富んだ世界が広がるので読みやすく、面白いのだが、天国篇はテイストが一気に変わり難解だった。キリスト教などを理解した上でまた読み直したいと思う。2015/10/10
Ai
7
ダンテの道程と同じく、こちらも長い旅路だった。彼の詩を理解するには、キリスト教観はもちろん、フィレンツェの歴史・風俗・芸術にギリシャ神話など、さまざまな分野を勉強しなければならないことがよく分かった。一旦出直して、またダンテと旅したいと思います。にしても、ダンテの倫理観で、実在の人が地獄に放り込まれているのがおもしろい。今、同じことしたら名誉毀損w。2018/11/19
那由多
5
『神曲』の中でも、これが一番読み易そうだった。イメージしにくいところも挿絵でカバーしてもらった。【2019.8.14 投稿】
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