きみがくれたぼくの星空

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  • サイズ B6判/ページ数 223p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309204611
  • NDC分類 973
  • Cコード C0097

内容説明

ぼくは4年前にこの老人ホームに入り、最初の1年は口をきかなかった。それから、奇蹟が起こった―。80歳の恋、メランコリックでユーモラスな究極のシルバー恋愛小説。

著者等紹介

リカルツィ,ロレンツォ[リカルツィ,ロレンツォ][Licalzi,Lorenzo]
1956年、北イタリアのジェノヴァに生まれる。現在はピエーヴェ・リグーレに住み、心理学者として活動している。老人ホームをつくって運営していたが、数年前からは心理学方面の仕事と本の執筆に専念

泉典子[イズミノリコ]
東京外国語大学大学院修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

110
甘いタイトルからは想像できない辛口の恋愛小説。老人ホームに入居している元天文学者のトンマーゾは、同じ入居者のエレナという女性と恋に落ちる。トンマーゾは気難しい男性で、施設の職員からは「クソッタレ」と呼ばれる。トンマーゾの頑なな心が、エレナによって変わっていくのがこの物語の肝だと思う。この小説のクライマックスと言えるエレナのトンマーゾへの手紙は読み手の心を震わせる内容で、涙がこぼれた。愛と言う言葉は手垢にまみれている。それでも人生で最も大切なことは愛だと確信させてくれる小説だった。イタリアのベストセラー。2014/11/02

じいじ

27
 荘厳、重厚な小説である。体力と気力がいる小説。男(80歳代)女(70歳代)の「恋」をここまで丹念に描き上げた小説を読むのは初めてである。充実した読後感が何とも言えなく心地よい。二人が愛を育むのは、イタリアの老人ホーム。「ボクは彼女とセックスもしたい・・」でもできない。身体が許してくれない。精神は大丈夫だから、そのぶん彼女への気持は激しくひたむきになっていく・・・。母の最期の3年間が老人ホームだったのでイメージが重なった。誰でも一度は迎えねばならぬ「死」、それを恐れてはならない。だから今を大切に生きたい。2014/12/22

やまはるか

7
 心の隙間を埋める本をと思って書架から選んだ。読み終えて末尾余白の2014年読了を見るまで再読に気づかなかった。帯に「究極のシルバー恋愛小説」とあるが、ページの殆どは老人ホームの日常で埋められていて、帯にある「メランコリックな恋」は数カットだけで期待をはぐらされる。主人公トンマーゾ・ペレツは異邦人のムルソー夫人の恋人の名前、皺で涙が真っすぐに落ちない描写も異邦人からの引用とある。手元の窪田訳の異邦人では「トマ・ペレーズ」となっていて気づかなかった。一気に読んで心の欲求は満たされ、コロナ対応にはなった。2020/05/06

umeko

7
素敵な物語。老いることや、恋愛、家族愛、生き方までと、多くを考えさせられ、また勇気付けられ、豊かな気持ちになれました。かなり好みです。2011/09/15

ふかさわくるみ

4
図書館でタイトルに惹かれて。とてもすてきなラブストーリー。トンマーゾさんの言葉にいろいろ考えさせられました。「人によって差はあるが、ぼくらは子どものころから、他人がぼくらについて持っているイメージどおりに自分を成形してしまうものなのだ……きみの道はきみ自身が選んだ道で、怠惰だったから、あるいはもっと悪く、他人を喜ばせたかったから選んだ道ではないのだと、そう思って安心できるようになってほしい」2013/03/06

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