内容説明
国際的なプルースト学の俊英が、草稿や書簡や伝記など新たな資料を渉猟してはじめて到達した、プルースト研究の画期的な一歩!!二十世紀文学の最高峰『失われた時を求めて』を細部までたどり、市民生活に開かれた時代の諸芸術や風俗、自然が協働し、交流し、対話する具体的な構造を明らかにし、従来、閉ざされた個人主義的な時・空間のもとにあったとされてきた作品の世界を大きく開く労作。
目次
第1部 美から生へ(ヴァントゥイユ―音楽;エルスチール―絵画;ベルゴット―文学/ラ・ベルマ―演劇;諸芸術の関連/さんざし ほか)
第2部 舞台からもうひとつの舞台へ(社交界;アルベルチーヌ―恋愛;母親、祖母;友人たち、書簡 ほか)