ピョートル大帝―反キリスト〈下〉

ピョートル大帝―反キリスト〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 286p
  • 商品コード 9784309200996
  • NDC分類 983

内容説明

ピョートル大帝は、ドイツ人の服装をし、手に斧をもち、口にパイプをくわえ、水夫のように働き、兵士のように酒をのみ、喧嘩をした。彼は専制的な手段でロシアを近代的強国に仕立て上げようとし、教会を国家権力のもとに置いた―。地上的なものに執着し、地上の権力を追求してやまない選ばれた人間の倨傲と孤独(ピョートル)と、柔和な魂をもち、地上的なものを恐れ嫌い、天上的なものを夢想しつつ地上に惹かれ苦しむ人間の迷妄と悲惨(皇子アレクセイ)を対置し、父子相争う運命悲劇を描く。

感想・レビュー

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ロシア十月革命の後、フランスに亡命した著者。歴史小説三部作最後の舞台は、18世紀の祖国ロシア。この後ロシアが革命に至るまでには長い道のりがあるけれど、ピョートル一世(大帝)は、西欧的近代を意識した最初期の皇帝ともいえる。「地上の真理」に従う反キリスト=ピョートルは、皇子アレクセイの中に、ロシアを迷妄の時代に後退させる前兆をみる。迷い、恐れるピョートルがアレクセイを死に至らしめる場面は、イヴァン雷帝の子殺し、子を抱えてぽっかりと目を見開くあの絵と重なる。2018/11/15

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