内容説明
先帝の陰謀によって父と兄たちを殺され、従兄である皇帝コンスタンチウスの監視のもとで育てられたユリアヌスは、キリスト教徒として権力にも政治にも無縁な生き方を求めたにもかかわらず、やがて副帝に任命され、あげくには兵たちにより皇帝に推され、叛乱軍を起こすに至る。しかし、コンスタンチウスは戦いを交じえぬうちに急死し、その遺言によりユリアヌスは正統の帝位に即く。その時すでに、彼は自分が神秘宗教ミトラ教を奉じるものであることを明らかにし、ローマ各市に古代の祭祀を復活させることを命じていた。ローマ帝国衰退期に、古代信仰の再興を目ざしつつ、32歳で戦い死んだ背教者ユリアヌスの波瀾に満ちた生涯を描いた感動の長編ロマン。



