出版社内容情報
【目次】
内容説明
『海を吸う』私も出したい。海を、重さを、出すには、どうしたらいいの―体中に穴が開き、液体が溜まっていくひより。いっくんは「穴の底を貫く」よう言い、母は「筒になりなさい」と言う。独特の重さと湿り気に満ちた世界に読み手を引きずり込む、圧巻の文藝賞〈短篇部門〉優秀作。『庭に接ぐ』「ここから先は森だよ」「ここは庭の終わりで森の始まりだから」「森に入ってはいけない」。森へ続く〈庭〉のある家で暮らす父と娘。ある日、森から戻ってきた父は正気を失っていた―二人きり閉ざされた箱庭を何かが侵食する。濃密な悪夢のごとき気配に呑まれる受賞第一作。4176もの応募作から選びだされた逸材による、戦慄のデビュー作。
著者等紹介
才谷景[サイタニケイ]
2000年生まれ。東京都出身。23年、「海を吸う」で第六〇回文藝賞〈短篇部門〉優秀作を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐっちー
9
ジャケ買いした一冊。予想以上圧倒的な重量だった。言葉一粒一粒は美しく淡々としているけど、そこから連なり溢れ出すのは汚辱と暴力だ。海からは母、森からは父がそれぞれ原初の闇から力をかけて支配してくる。特に「庭を接ぐ」の方は悍ましい描写が延々と続き、主人公の身に起こった耐え難い苦痛が読む側にものしかかってくる。2026/05/29
mer
7
最初は異世界すぎて共感できないかも、と思ったけど、海を、森を、庭を、なにか自分にとって現実的なものに置き換えてみたら一気にリアリティが増して、おそろしい気持ちになりながら読むことができた。表紙もタイトルもものすごく好み。時間を置いて読み直したら感じることが変化しそうと思う。2026/05/21
ぺちこ
1
筆致は美しいのだが、描写される光景は耐え難いほどに汚い。 波長の合う人が読めば理解できる内容なのだろうか? 私には少し難しかった。2026/05/04
tomchin_man
0
最初は言葉の区切りがはっぴいえんどのそれに似ているような気がしたけど、結局何を伝えたいの?画が上手く浮かんで来なくて、他人が描かない世界を選んで単に表現力自慢してるようにしか見えなくなって終了。短いけど味はフレンチのソース並みに濃い。凡人には難しすぎ。2026/06/11




