出版社内容情報
【目次】
内容説明
組合せで読む今が旬、今も旬、な現代作家論。文芸誌の現場を去って20年、民俗研究の著述活動を続けてきた著者が、満を持して、ついに文学の現場に還ってきた!今日に至る作家たち24人の文学を掘り下げる、現場感覚の文学ガイド。
目次
1 自由と拘束 安部公房vs三島由紀夫
2 弱者の抵抗 安岡章太郎vs遠藤周作
3 遅れて来た青年 開高健vs大江健三郎
4 原型回帰 古井由吉vs小川国夫
5 よみがえる野性 中上健次vs津島佑子
6 グラウンド・ゼロ 村上龍vs村上春樹
7 脱出と逃亡 島田雅彦vs高橋源一郎
8 見えないものを見る 佐伯一麦vs小川洋子
9 ロック世代とパンク世代 保坂和志vs町田康
10 反時代であること 東谷長吉vs平野啓一郎
11 母語の外へ リービ英雄vs多和田葉子
12 更新される時空 磯〓憲一郎vs上田岳弘
著者等紹介
前田速夫[マエダハヤオ]
1944年、疎開先の福井県勝山生まれ。東京大学文学部英米文学科卒業。68年、新潮社入社、文芸誌『新潮』に配属。78年、新潮文庫編集部へ。87年より白山信仰などの研究を目的に「白山の会」を結成。94年、『新潮』編集部に復帰、翌年より2003年まで編集長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
114
戦後文学史を彩った諸作家について、元文芸誌編集長が対論形式で検討する。同世代ながら方向性の異なる2人を比較しつつ、底流に流れる文学観やテーマなどの一致点を探り当てていく。安部公房と三島由紀夫は戦後への深い絶望を抱え、開高健と大江健三郎は文学的行き詰まりを現実との対峙で乗り越え、逆に安岡章太郎と遠藤周作は正面対決を避ける弱者の知恵を発揮したと見る点は面白い。一方で現役世代の島田雅彦と高橋源一郎、リービ英雄と多和田葉子は日本に希望を文学に昇華させる場を見い出せず、ディストピア小説に進行したと感じているようだ。2026/02/03
ぐうぐう
28
文芸誌「新潮」の元編集長が回想する作家達との交流、または執筆の舞台裏、という印象をタイトルから受けたのだが、読み進めていくと、その印象が崩れていく。編集者としての著者の思い出はかろうじて出てくる程度で、ここでは作家論、作品論が熱く語られている。つまり、人間としての作家に興味はなく、あくまで小説を書く作家に著者の関心は向けられる。似たような、あるいは反するタイプの作家二名を対比させる手法で作家を、そして作品を考察しているのだが、それが実に効果的だ。(つづく)2026/03/02
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