出版社内容情報
池澤 夏樹[イケザワ ナツキ]
著・文・その他
ヨルク・シュマイサー[シュマイサー,ヨルク]
イラスト
内容説明
詩人と版画家の半世紀の旅から生まれた新たな『古事記』。自由と喜びに満ちた詩画集。
目次
イザナキとイザナミ
呪縛
神々と国々の誕生
反創世記
イザナミと八雷神
奴等
八雷神に追われるイザナキ
憤怒
黄泉比良坂のイザナキ
三大神を生むイザナキの禊〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
(C17H26O4)
72
生の原形を見た気がした。読み友さんの登録から縁をもらった『古事記』詩画集。棟方志功を思わせるような、ほとばしる力を感じる木版画。対する池澤の詩は透明感があり、少々弱く思えてしまうが、それが却って時空を繋ぐ。これを読むことをきっかけに、積んでいた池澤訳の『古事記』を前もって読んだ(読めた)。それがとてもよかった。それぞれの場面が生き生きと、容易に、時としてユーモラスに立ち上がってきた。2022/10/16
けんとまん1007
38
古事記は、名前を知っているが、読んだことがない。何となく、漠然としたイメージを持っているだけ。こういう形式で、古事記の世界に触れるのも、いいものだと思う。神代の時代の物語は、時に激しく、時にユーモラスに描かれていて、とても生き生きとしている。迸るエネルギーがある。2023/12/30
Kyohei Matsumoto
3
橙書店で見つけて、コンセプトが面白いから買ってみた。読んでみたが、詩のレベルがあまりにもバラバラすぎて非常に読みにくい、なんだこれはと思いながら頭に入らないながら読んだが、52年かけて書いたというふうにあとがきに書いてあった。詩のバラバラ感がそこでよくわかった。古事記をモチーフにした版画があることで時間軸がついているが、詩に関しては統一感がなさすぎる。いいのはいいがよくないのは全く入ってこない。こういうコンセプトが好きな人はいいと思う。いろんなものがごちゃ混ぜになっているのがいいという人は。2024/01/27