出版社内容情報
怪獣に入って演技する「スーツアクター」の凸凹コンビ、樺島と太田。映画撮影所でおこる事件の謎を、このふたりが解決する!
大倉 崇裕[オオクラ タカヒロ]
1968年京都生まれ。97年「三人目の幽霊」で創元推理短編賞佳作、98年「ツール&スツール」で小説推理新人賞受賞。著作に『ペンギンを愛した容疑者』『GEEKSTER』「福家警部補」シリーズほか多数。
内容説明
ひょんなことから、着ぐるみに入って演技する「スーツアクター」としてコンビを組むことになった、樺島雄一郎と太田太一。怪獣映画に夢をかけながらも、とある事故のトラウマから着ぐるみに入れなくなってしまった樺島と、天然ボケにして天性の演技力の持ち主・太田。映画撮影所で次々とおこる事件を、ときにコミカルに、ときにハードボイルドに、相棒同士となった二人が解決する!
著者等紹介
大倉崇裕[オオクラタカヒロ]
1968年、京都府生まれ。学習院大学法学部卒業。97年「三人目の幽霊」で第4回創元推理短編賞佳作、98年に「ツール&ストール」で第20回小説推理新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
95
予想外に良い話でもあり予想外に悪い話でもあった。そんな世界ってことなのか。そのうち宇田川とか大葉久太郎が出てくるに違いないと思いながら読んでいたが最後まで出てこなかった。出てこなかったよね?2016/09/21
だんじろー
73
これは期待はずれだったなあ。大倉さんの新作ってことで、勝手にハードル上げ過ぎた自分が悪かったのか。でも、大蔵さんにしては、キャラ設定は大雑把だし、肝心のミステリ部分は思いっきりゆるいし、おまけにユーモア度は中途半端だし、自分にとっては消化不良だったなあ。タイトルに「事件簿」と謳っているからには、せめて“着ぐるみ探偵”ならではの着眼点を生かしたような推理展開だとか、業界独特の人間関係をネタにした事件設定だとか、ミステリ読みを煽るような魅力的なエピソードが欲しかったなあ、というのが本音。2016/08/14
aquamarine
68
あるアクシデントで着ぐるみを着られなくってしまったスーツアクター椛島は、そのアクシデントで知り合った太田を自分の代わりにアシストすることになりました。私は男兄弟も息子もおらず怪獣にほとんど縁がなかったので、あれを着てアクションを起こすということがどれほど大変なことなのか今回初めて知りました。彼らはいくつかの事件に巻き込まれ、解決のために頑張ります。残念ながらそれらの事件があまり気分のいいものでなく、読後感もすっきりしません。いい味出してる脇キャラもいたので勿体なかったです。是非彼がまた怪獣に入る続編を!2016/10/16
takaC
66
先月とは別の図書館で借りて再読。某イベント会場でカソリーヌとチーバくんがいたので妻に「あの中に入っている人たちの職業名知ってる?」と訊いたら「職員さん」という返答で、腰が砕けて「スーツアクターというらしいよ」とは言えませんでした。もしかしてゆるキャラには入るのはスーツアクターではない?2016/10/02
まるる
59
実は私特撮ファンなんです。特に日曜朝のヒーロー物が。イケメン俳優さんも好きなんですけど、どちらかというとスーツアクターさんの方が好きなんです。そんなわけで、手に取ったんですけど、怪獣の方なんですね。性格の悪いスーアクさんとか実際には居て欲しくないです。作者さんの特撮愛っていうか怪獣の着ぐるみ愛が感じられます。映画の世界ではCGで物凄い映像が作れちゃうから、人が入る怪獣はTVのウルトラシリーズぐらいしか残らないかも?ミステリー的には・・・な感じだったけど面白く読みました。2016/11/08