出版社内容情報
「アホや、みんなアホや…」。老人が放つ言葉、仕種に宿る強烈なユーモアから生きる流儀が見えてくる!老いの凄ワザ、書下し30話!
【著者紹介】
1940年東京生まれ。慶応大学文学部卒業。『時代屋の女房』で直木賞、『鎌倉のおばさん』で泉鏡花賞受賞。著書に『アブサン物語』『幸田文のマッチ箱』『淳之介流』『帝国ホテルの不思議』『野良猫ケンさん』等。
内容説明
これぞ「老い」の凄ワザ!人生の流儀、満開!書き下ろし30話。
目次
人は誰でも老人になれるのか
大阪・新世界の呟き老人
ホテルバーのレジェンド
西洋と東洋を居眠りで越える
路傍の石の薬効
老舗旅館大女将の至言
博多のオババでございます
怪しい老紳士、ローマの謎かけ
御茶人と補聴器
ぼうふらが人を刺すよな蚊になるまでは…〔ほか〕
著者等紹介
村松友視[ムラマツトモミ]
1940年、東京生まれ。慶応義塾大学文学部卒業。82年『時代屋の女房』で直木賞、97年『鎌倉のおばさん』で泉鏡花文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mikeneko
8
先日、図書館主催のイベントで村松さんの講演会に参加し読んでみました。自分よりはるかに年配の方は高齢者、老人と考えるけれど、自分がその年齢になってもそれは自認したくないのが人の常。本書は村松さんが若かりし頃出会った、先輩諸氏について、これぞ「老人力」と思わせるエピソードの集大成です。人生の後半に差し掛かり、周囲の認知と、自分に対する脳内イメージのギャップにどう向き合っていくかがこれからの課題と感じている昨今、周りから「可愛いお婆ちゃん」と親しまれる晩年を迎えるちょっとしたヒントになりました。2015/11/05
カタコッタ
7
老いることも悪くなさそうだ。2016/10/13
Yukihiro Fujii
4
作者、松村友視氏が今までの人生の中で遭遇した老人の極意をふりかえっている。 大変面白い内容である。 老人て何?…という問いかけは言い得て妙であり、奥深い言葉であり含蓄あり。 30話の話で特に印象に残る話は、カフェ・ド・ランブルのヴィンテージに出てくるコーヒー豆もエージングによって熟成が成立つ…という話。 機会があれば行ってみたい。2015/12/18
平坂裕子
3
粋な方々のオンパレード! 「老女が残した タマゴの謎」ふふっと笑える。「幸田文さんの千代紙マッチ箱」文さんの可愛らしさ。素敵に歳を重ねたい!2019/07/08
なん
2
編集者から作家へ至る経験の中、出逢った幅広いジャンルのご老人たちとのエピソードを紹介。挿話のなかにいくつもの笑いや驚き、気付きがあるが、すべて最後3篇の「育ての親にあたるご祖父母と、縁戚のオバアチャンの話」に持っていかれる仕組みになっている。著者の1番書きたかったテーマかと思われる。2024/05/20