出版社内容情報
老いとは、豊潤な生の季節であり、まさに人生の収穫期でもある。80歳を超えた著者が描く、新しい「老い」のかたち、感動の38篇。
【著者紹介】
1932年、東京生まれ。東京大学卒業。1970年『時間』で芸術選奨新人賞、84年『群棲』で谷崎潤一郎賞、95年『カーテンコール』で読売文学賞、2006年『一日 夢の棚』で野間文芸賞を受賞。著書多数。
内容説明
老いとは、死を待つ時間ではない。未知への扉が開かれる季節である。豊潤な歳月に彩られた人生の軌跡、38篇。
目次
第1章 老いの実り(初老はいくつか;昭和一桁世代のゆくえ ほか)
第2章 老いの愉しみ(ある古い衣紋掛けのこと;季節の行方 ほか)
第3章 老いのまなざし(男と女の違い;ある日の女たち ほか)
第4章 老いと仕事(そこに何があったのか―『働くということ』;風と窓 ほか)
第5章 老いの空間(家への呼びかけ;家族と個室 ほか)
著者等紹介
黒井千次[クロイセンジ]
1932年、東京生まれ。東京大学経済学部卒業。1970年『時間』で芸術選奨新人賞、84年『群棲』で谷崎潤一郎賞、95年『カーテンコール』で読売文学賞、2001年『羽根と翼』で毎日芸術賞、06年『一日夢の柵』で野間文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シンドバッド
8
お気に入りの作家のエッセイ 鮮度の高いもののありまた共感できるものもあり、私自身の年齢も感じさせられる。2015/10/21
たけはる
2
「つまり実社会とは、……生きるために止むを得ず人が一歩ずつ足を進めるうちに、いつの間にか自分のまわりに分厚い動く壁のように立っているものだ、と認識したのであったろう。」胸にあざやかだった。この章に描かれた年齢の著者の姿が、今の私に一番近いからでしょう。歳を経ればまた印象が変わるのだろうなと、静かな楽しみ。2016/12/29
べりちゃん
1
過去の色々な雑誌やらに載せたエッセイ、読みやすくしかもよくぞここまで思いを掘り下げていけるな~と感心。しかも、ロマンがあったりして・・次探して読んでみよう♪ 2020/04/24