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日本の国家主義―「国体」思想の形成

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  • サイズ A5判/ページ数 294p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000259811
  • NDC分類 155
  • Cコード C3021

出版社内容情報

本書が対象とする「国体」思想や尊王攘夷思想・皇国史観等は、近代天皇制国家の支配イデオロギーとされ、まともに扱われることは少なかった。しかし日本人の国家意識を考えるとき、かつて猛威を振るったそれらを無視することは許されない。近代の屈折した国家意識を江戸思想史の淵源からたどり直し、あるべき国家観を見通す。

内容説明

「国体」思想や尊王攘夷思想、皇国史観など、近代天皇制国家の支配イデオロギーとして猛威を振るった諸観念を、われわれは本当に克服したのだろうか。たんに間違った観念として廃棄するだけでは、また亡霊のように蘇ってくるのではないか。日本の国家主義の本質を江戸思想史からたどり直すことで見えてくる、新たな国家像へのアプローチ。

目次

第1部(「国体」思想の発生;尊王攘夷思想;皇国史観の成立)
第2部(山鹿素行の思想的転回;伊藤仁斎における学問と実践;国家主義の祖型としての徂徠;本居宣長における宗教と国家;水戸学の特質)
第3部(伊藤仁斎の思想における「道」;天皇機関説事件のトリック)

著者等紹介

尾藤正英[ビトウマサヒデ]
1923年大阪に生まれる。1932年旧満州(中国東北部)に移住。1940年第三高等学校入学。1943年東京帝国大学文学部国史学科入学。同年12月、現役兵として召集され、1944年12月、第二航空軍(満州)に転属。1946年復員。1949年東京大学文学部国史学科卒業。1970年東京大学教授。1984年東京大学を定年退職。2002年日本学士院会員。2013年5月4日死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

軍縮地球市民shinshin

7
「国家主義」とか「国体」という文字が目に入るが、本書は日本近世思想史の研究書。著者の遺稿論文集である。著者は近代盛んに言われた「国体」の起源は、水戸学にあるとするが、さらにその源流は荻生徂徠にあるという。徂徠は今で言うところの親中派学者との印象が強いが、その思想を詳細に検討して日本の国家主義思想の原点は徂徠にあると結論づけている。国家主義思想自体は危険なものとは一概に言えないが、伊藤博文も意図した天皇機関説が国体に反すると糾弾された昭和初期以降、日本は偏狭な国体思想に支配されていったと著者は指摘している。2015/01/10

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