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出版社内容情報
名エッセイスト高峰秀子の最後に残された決定版、1972年刊のエッセイ集を完全復刻。カラー写真も豊富な生誕90年記念企画。
【著者紹介】
1924年生まれ。日本を代表する名女優であり、歌手、エッセイスト。著書に『私の渡世日記』など。
内容説明
「結婚以来、私は少しずつ自分の道を歩きはじめ、女優のセリフではない“自分の言葉”をしゃべりはじめた」(高峰秀子)―「暮しのたのしみ」「食べある記」「春愁秋思」の三部構成による、人間高峰秀子の美の集大成。
目次
暮しのたのしみ(燭台;天眼鏡;文鎮 ほか)
食べある記(杯;酒徳利;箸おき ほか)
春愁秋思(松と菊;蘭;ポピー ほか)
著者等紹介
高峰秀子[タカミネヒデコ]
1924年生まれ。女優、エッセイスト。五歳の時、松竹映画「母」で子役デビュー。以降、300本を超える映画に出演。『わたしの渡世日記』(日本エッセイスト・クラブ賞受賞)など著書多数。夫は脚本家で映画監督の松山善三。2010年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あじ
55
作家沢木耕太郎は高峰秀子をこう称した。「文章のうまい女優がいるのではなく、単にひとりの文章家がいるだけだ」と。感性が迸る文章が随所にある。「もっこりとした綿入れを着込んだ老女のような冬の花」と猫柳を例えており、背を丸くし夜鍋をする老女が私の中で重なった。上質で絹のような随筆は、肌触り滑らかにすとんと胸に落ちてくる。愛用品、食、旅、花、生い立ちの随筆を写真と共に読むことが出来る。大判サイズで待望の復刊です(初版は1972年)。2014/06/09
よし
4
50年前、高峰45才頃のエッセイ。「瓶の中」とは、「私達の家庭が、雨風も当たらぬ小さな瓶の中にある如く、平和で暖かくあることをひたすら願った。」ことから。挿し絵に主演作品の一シーンが出ていたり、買い集めた家具や骨董などの写真も楽しい。どれもセンスがあり欲しくなってしまう。家庭的に恵まれず、子どもの頃から必死で働いてきた役者人生。そのあと、松山善三と過ごした幸福な日々。読んでいて、心休まる豊かな時が過ごせた。ますます映画を見たくなった。2019/11/10
Kazuo Ebihara
2
素晴らしい本に出会った。 1972年に刊行され、今年、42年ぶりに復刻された 女優高峰秀子の写文集。時を越えても、全く色褪せない。 生活を彩る身の周りの雑貨、器、着物、花や食べ物への思い。 自分の生い立ちや、夫松山善三のこと、外国旅行や 映画に、様々な交遊関係を時にユーモアを交えて綴った。 沢木耕太郎のエッセイの中に、高峰との書簡のやり取りが紹介されていた。 彼女の文章を初めて読んだが、その巧さに驚愕した。 何故、今まで読む機会がなかったのだろう。 私の本棚の上段「ガラス戸の中」へ、殿堂入り決定です。2014/06/16
きみさん
1
この著者の、「凜」とした生き方はどのようにして育まれたものか!? 現代にこんな人がゐるだろうか?(内海桂子さんくらいか?) 自分というものが、はっきりしてゐる。 好きではないのに惹かれる…。2015/04/30
寿里子
1
読み応えありました。デコちゃんファン必読。さりげなく書かれてあるエッセイかもしれないが、つまりそれだけいかに文章を書くのがうまいのかとつくづく感じる本。2014/06/29