CO 命を手渡す者

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  • サイズ B6判/ページ数 182p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309020297
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

2010年7月、改正臓器移植法の施行により、年齢に関係なく脳死が一律に人の死とされ、本人の意思確認ができなくても、家族の承諾があれば臓器提供が可能となった。突然、愛する人が脳死状態となり、臓器提供を承諾するかどうか、選択を迫られる家族の苦悩や決断、そして希望を、移植コーディネーターの視点からまっすぐに描く、感動の書き下ろし小説。

著者等紹介

秦建日子[ハタタケヒコ]
小説家・脚本家・演出家。1968年生まれ。90年早稲田大学卒業。97年より専業の作家活動。2004年、『推理小説』(河出書房新社)で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

そのぼん

43
臓器移植に関する三編の連作短編集でした。移植コーディネーターの男性の目線で進む物語となっていました。脳死となったドナーの家族が悩んだりしながら答えを出そうとしている過程が描かれていて、『人の死ってどこから線引きするべきなのか・・・』って、そのぼん自身もちょっと悩んでしまいました。2013/07/24

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

33
CO(移植コーディネーター)の視点から臓器移植の事を描いた連作短編集「夫婦、兄弟、母娘」の全3話。WOWOWの連続ドラマ原作です。事故で脳死となった夫の腎臓を、透析を必要としている妻に移植しようとする「夫婦」。認知症の母親の介護をしていた弟が事故で意識不明。脳死の可能性がでてきた「兄弟」。たった二人だけの家族なのに母親が事故で脳死状態になった「母娘」。全体的にセリフが多いのでサクサクと読めますが、テーマとしては重い。ただ贅沢を言えばもっと掘り下げた話を読みたかったかな。★★★2011/12/11

キキハル

22
COとは臓器移植コーディネーターのこと。あっさりと一息に読んだが内容は重いものだ。遺族の感情を慮ろうとする大野と、脳死は死だとドライに割り切り多くの移植を進めたい倉本。二人のCOを対比させることで、様々な葛藤を描いており読み手にもわかりやすい。ただドラマと連動している小説のせいか、どこか作られ過ぎたにおいに醒めてしまい、素直に話に入り込めなかった。繊細な問題で軽々しい感想は書けないが、この本を読むことで臓器移植について、ドナーカードを所持する覚悟について、考える一つの契機にはなるかもしれない。2011/05/15

sabu

21
臓器移植をめぐる家族の苦悩や決断、希望を移植コーディネータの視点で描いた短編集。今まで知る事のなかった、臓器移植COの仕事について分かりやすくまとめてあり、COという仕事に興味を覚えた。愛する人が脳死状態になり悲しみに暮れる家族に、淡々と臓器提供の説明をする。時には罵倒され殴られながらも、臓器移植を待ち望んでいる患者との間を取り持つ為。死神と呼ばれながらも誰かがやらなければならない仕事なんですね・・夫婦・兄弟・母子、3話のお話でしたが、シリーズでもっと他の話も読んでみたい。2012/09/12

まつじん

16
無茶苦茶重たい内容の小説です。そこらへんをさらっと書いてます。これくらいでないとつら過ぎて読めないかもしれません。でもWOWOWドラマはちと・・・見てみたい気もしてきました。2011/03/27

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