掏摸

個数:

掏摸

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2024年04月26日 01時01分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 175p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309019413
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

天才スリ師に課せられた、あまりに不条理な仕事……失敗すれば、お前を殺す。逃げれば、お前が親しくしている女と子供を殺す。 「正義の味方はもういらない。誰か映画にして欲しい」と斎藤美奈子氏推薦の話題作!

内容説明

お前は、運命を信じるか?東京を仕事場にする天才スリ師。彼のターゲットはわかりやすい裕福者たち。ある日、彼は「最悪」の男と再会する。男の名は木崎―かつて一度だけ、仕事を共にしたことのある、闇社会に生きる男。木崎はある仕事を依頼してきた。「これから三つの仕事をこなせ。失敗すれば、お前を殺す。もし逃げれば…最近、お前が親しくしている子供を殺す」その瞬間、木崎は彼にとって、絶対的な運命の支配者となった。悪の快感に溺れた芥川賞作家が、圧倒的な緊迫感とディティールで描く、著者最高傑作にして驚愕の話題作。

著者等紹介

中村文則[ナカムラフミノリ]
1977年、愛知県生まれ。福島大学行政社会学部応用社会学科卒業。2002年、『銃』で新潮新人賞を受賞してデビュー。04年、『遮光』で野間文芸新人賞を受賞。05年、『土の中の子供』で芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

345
第4回(2010年) 大江健三郎賞受賞。 小気味良い小説である。 「掏り」をはたらく男の視点を 通して、悪の快感を描く。 ひどく痛快なのは誰もが 心に抱く悪への憧れを、端的に 物語に反映したからなのだろうか。 堕ちていく人間の腹ぐくりのような ものが、昔の任侠映画を見るようで 単純に楽しめる展開になっている。 人の運命を操ろうとする木崎という男の 狂気が不気味で読者を離さない。2013/11/17

starbro

264
中村文則の未読の旧作7連続シリーズ第六弾は「掏摸」です。出生、成長期に陰鬱さのある主人公ですが、初期作品よりも暗闇が薄らいでいる気がします。ノワールでありながら、希望の光が見える感じがします。ラストは「掏摸」の姉妹作の「王国」です。2015/05/16

みも

213
電車内での反社会的行為という点に、大江健三郎『性的人間』との相似を感じる。その動機も切迫した止む無きものではなく、自己肯定やアイデンティティ確認の為の犯罪という点に於いて、共通項があるか…圧倒的な孤独感と自棄的な虚無感の中で危うい均衡を保ちつつ生きるが、自らの死を意識したその刹那、運命を委ねるが如くコインを投じる。時折現れる塔のイメージは「バベルの塔」か。それはすなわち神への挑戦、神の警告、生の傲慢への戒めであろうか。示唆に富み「運命」という名の不条理や人間の尊厳をも問いかけ、思索の深海へといざなう秀作。2020/08/10

文庫フリーク@灯れ松明の火

185
「背中で右側の人間達の視界を防ぎ、新聞を折りながら左手に持ちかえゆっくり下げ、陰をつくり、右手の人差し指と中指を、彼のポケットに入れる(中略)息をゆっくり吸い、そのまま呼吸を止めた。財布の端を挟み、抜き取る。指先から肩へ震えが伝い、暖かな温度が、すこしずつ身体に広がるのを感じる(中略)緊張する指と財布の接点に耐えながら、折った新聞に財布を挟み、右手に持ちかえ、自分のコートの内ポケットに入れる。息をすこしずつ吐き、体温がさらに上がるのを意識しながら、目で周囲を確認した。」これが純文学ならば、私は長年→2014/12/01

ホッケうるふ

177
巻末に記された参考文献の最後にあるロベール・ブレッソン監督「スリ」。1960年製作のこのモノクロのフランス映画は1人のスリの青年の生活を淡々と描き特にそのスリテクニックの自室での特訓と実地の犯行をカメラが執拗に追う静かな傑作。この映画の虚無的な雰囲気と感情を表さない主人公はこの作品と完全にダブり強い影響がうかがえる。映画で語られる実在のスリの話や英国スリ生活、逮捕され運命が破綻した結果ヒロインとの愛で生を確認するラストなどもこの作品における関連を感じる。いずれにせよ映画を見ているような映像性を感じる一作。2013/12/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/561597
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。