内容説明
「老」の孤独と寂寥、「病」の日常の痛苦と悲衰、「死」への深まる恐怖―人はいかにしてこれら人生の壁を乗り越えるべきか。生命への深い洞察と知見に満ちた究極の指針。「今」を生きるための「自力」の思想。
目次
第1部 縄を綯う―鹿教湯病院体験記
第2部 一点を凝視する力―子規と病の日常
第3部 迷いと小悟の日々―六祖慧能から道元へ
第4部 孤立を恐れぬ思想―小林秀雄の思い出
第5部 廃墟と青空―昭和二十年代追想
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろし
1
正岡子規、道元、小林秀雄などの話。どれも良かった。「人のさとりをうる、水に月のやどるがごとし。月ぬれず、水やぶれず。」2022/12/26
レイ
0
子規の評が読んでいて楽しかった! 子規の人となりと、文を読んで感じたことが深く強く語られていて、先生と並べるべくもない病状ながら、自身も病を抱える身として、先生の重なる病を体験する様は迫る文章でした。またシンパパであったこと初めて知りました。戦前戦後と激動の時代の中で住も職も多く経験し、大変苦労されたようです。後半、それが不思議な淡々さをもって語られるので、こちらの想像が掻き立てられ、先生の当時の心情を想像しながら読みました。重くて濃いテーマで大変読み応えがあり、気持ちに於いては波に揺られるような本でした2025/08/08
さかき
0
人のさとりをうる、水に月のやどるがごとし。2018/11/11




