内容説明
北に生きる坑夫達にみる人間の原質―。共済組織「友子」に寄せる愛惜をあふれる郷愁とともに描く会心のライフワーク。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
moonanddai
7
「友子」とは女性の名前、ではなく、炭鉱における抗夫による共済組織。技術の伝授等も行われ、親分、子分の関係で成り立っています。抗夫の職業的特殊性(リスク、技術)を背景に、明治頃に発生し、大正期が最盛期だったようです。私が知る炭鉱はすでに廃坑を続けていた時期でしたので、このような事実については知りませんでした。先日、地元紙の読書案内みたいなもので紹介されたので読んだのですが、大変新鮮でした。炭鉱というと歴史遺産的にしか見ていませんでしたが、道民の生活史として、もっと知るべきものなのでしょう。2017/11/27
たつや
0
新田次郎文学賞受賞作品。人の名前かと思ったら、鉱山の共済組合的な徒弟組織の話。北海道の炭鉱をめぐる明治から昭和初期の状況が綴られている。2022/02/20
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