内容説明
グノーシス派、薔薇十字団、フリーメーソン―。たえず歴史の裏面に出没し、社会に影響を及ぼしつづける人間集団、秘密結社。排他的で、儀式の秘密を共有するこの妖しい集団はいつ作られ、何を行ってきたのか。正史では扱われることの少ない秘密結社の数々とその実態を紹介する、知の迷宮を彷徨うエッセイ。
目次
秘密結社の輪郭
原始民族の結社とその名残り
古代における密儀宗教
グノーシス派の流れ
薔薇十字団
フリーメーソン
さまざまな政治的秘密結社
クー・クラックス・クランその他
犯罪的結社その他
悪魔礼拝と魔術のサークル
アジアの秘密結社
イスラム教の秘密結社
著者等紹介
渋沢龍彦[シブサワタツヒコ]
昭和3(1928)年、東京に生れる。本名渋沢龍雄。東大仏文科卒業。マルキ・ド・サドの著作を日本に紹介するかたわら多くのエッセイを発表、小説にも独自の世界を開いた。62年8月病没。56年「唐草物語」で泉鏡花文学賞、63年「高丘親王航海記」で読売文学賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ドン•マルロー
14
あらゆる秘密結社について語られる。秘密結社と一口に言っても現代にはびこるテロリズムの源泉とでも言おうか、それと同等の暴力性に満ち満ちた組織もあれば、ひそやかな社内恋愛にいそしむ男女がふとした瞬間にアイコンタクトを取り合うような、水面下的、寡黙的な組織まであり実に幅広い。全ての秘密結社の共通点は、どれもが児戯じみた「遊び」の延長線であるということのようだ。2018/06/22
Tomoichi
6
20代の頃から興味がありながらも読まずに42歳まで来てしまいましたが、初・澁澤龍彦です。タイトルからは胡散臭い感じがしますが、至って真面目な古今東西の宗教的政治的秘密結社をわかりやすく解説したエッセイ。歴史の裏面史としても面白く読めました。2016/01/04
MAT-TUN
3
なんちゅー面白さ。古今東西のさまざまな秘密結社を垣間見れる。本書で紹介されている、死と破壊の女神カーリを熱狂的に崇拝するというインドの暗殺集団「サッグ」は、映画インディジョーンズの魔宮の伝説にでてくる邪教集団のことでしょうか。改めて背筋が凍るとともに、「秘密結社」のなんとも不思議で怪しい魅力に本書から目が離せなくなりました。2011/12/16
Cyan
2
物語の種が無いかと読んでみた。物語の種は沢山埋まってました。そういう目的で読むのにはものすごくお勧め。2018/03/25
yokocoⅡ
2
再読。澁澤本の入口に立ち返り、そしてウン十年前と同じように唸る。2014/07/14
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