内容説明
女優業をすべて休み、看護にあけくれた日々。明治生まれの母の憎まれ口に、やさしくユーモラスに応酬する温かなまさざしは、何よりの薬であった。母と娘のほのぼのとした愛情を、絶妙の会話で綴る初めてのエッセイ集。
目次
1 母の言いぶん
2 母のいる風景
3 さまざまな老い
4 母の遺産
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょん
25
女優としての高森和子を知らなかったのですが、優しい1冊。老いてから母娘2人で暮らすというのがどんなものか感じ取れました。読んでいて自分の母がぼけちゃったらどうしようなぁと真剣に悩む。今でも憎まれ口多いのに、もっと多くなったらどうしよう(笑)そして何より私のことが分からなくなってしまったら辛いかなぁ、それでも母を愛して暮らしていきたいなぁ。2022/08/06
yoko**
4
「長う生きすぎたさかい、どこぞ故障起こしてますのやろか」 誰も避けることが出来ない老い。一緒に暮らす家族も大変だけど、一番辛いのは老いた本人なのかもしれない。もっと母に優しくしようと思った。2020/07/20
ことり
2
「老い」に現れる現象を真っ直ぐに逃げることなく受け止めてきた著者に頭が下がる。介護サービスなど無かった時代には、いったいどれほどの人が「親の老い」に正面から向き合ってきたことだろう。最後の『あんたは、わての老いをつぶさに みつめられたことが、何よりの遺産やったと、嬉しいこというてくれてなはるけど、まだまだ遺産になってぇしまへんで。遺産になったかどうかは、あんたが老いを迎えた時に答えがでますやろ。これからがあんたの正念場だす。』賢母の言葉。しっかり胸に刻んだ。 2023/09/08
アルクシ・ガイ
1
特にどうということもない雑文集。こんなものベストセラーになったというのは、それだけ老人問題が注目を集めていた証拠か?2013/06/30
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