出版社内容情報
《内容》 手・足のしびれや脱力感さらには筋萎縮などを訴えて来院する患者は少なくない。ことに医療最前線において遭遇する末梢神経損傷は,その隣接組織すなわち骨・関節や血管・腱の損傷を合併する場合が多く,プライマリケアにあたる臨床医は創傷治療に関する広い知識と治療技術を身につけていなければならない。ことに骨折や挫創の処置において,末梢神経障害に関する知識なしで治療に携わると大きな落とし穴にはまることがある。末梢神経麻痺に関する知識を十分に備えていることにより,種々の臨床例において系統立ててその損傷状態を把握することができ,治療にあたれる面白さもある。 本書は,研修・修練医,一般臨床医,コメディカルを含めて幅広い読者を対象として,国内外のトピックス,末梢神経麻痺に対する治療法の選択法から,手術療法の実際,そして後療法にいたるまでわかりやすくまとめた。 《目次》 末梢神経損傷および末梢神経再生の基礎末梢神経損傷の分類,診断ニューロパシー(神経障害)とミオパシー(筋障害)絞扼性神経障害とentrapment point末梢神経の電気生理学的検査末梢神経損傷の治療肩甲帯・上肢の末梢神経損傷と障害正中神経損傷および絞扼性神経障害尺骨神経損傷および絞扼性神経障害橈骨神経損傷および絞扼性神経障害手における末梢神経損傷下肢の神経支配と末梢神経損傷反射性交感神経性ジストロフィー,カウザルギー末梢神経の腫瘍鑑別を要する脊椎・脊髄疾患コンパートメント症候群と末梢神経障害リハビリテーション