出版社内容情報
《内容》 本書は，最近著しく改善された進行大腸がんの標準的治療のガイダンスとして刊行されたものである。
最近では化学療法の効果が年毎に向上し，大腸がんにおいては，従来の治療では達成不可能であった10カ月以上もの生存期間の延長が可能となった。本書は，この朗報を一日でも早く患者さんに届けるためのガイドラインである。
本ガイドラインにはFOLFOX/FOLFIRI療法に関する治療のエビデンスから，実際に治療に携わる場合の種々の手技上あるいは注意すべきポイントについて，懇切丁寧に解説してある。特に基本手技である中心静脈カテーテル挿入・ポート造設のノウハウなど，カラー挿絵を入れわかりやすく，しかも，その造設時のリスク防御，患者さんへの説明に至るまで懇切丁寧に解説してあり，実施医療にすぐにでも役立つように編集されている。
看護部門においては，入院から治療開始までの患者ケア，問題の発生した場合の解決方法など，経験に基づいた例示が提示されており，薬剤部門においては，薬剤分野における専門知識をいかに有効に治療に反映させるかが手に取るようにわかる。
《目次》
■おもな内容
切除不能・転移性進行大腸がんに対する標準的化学療法のエビデンス
転移性大腸がんに対する抗がん剤治療のエビデンス／国際的標準治療を臨床現場に導入するために／抗がん剤治療と医療費／ Q & A
中心静脈カテーテル挿入・ポート造設の実際，管理，合併症とその対策
挿入手技のコツ／合併症とその対策
FOLFOX, FOLFIRIの患者教育と看護
クリニカルパスの作成／病棟での初期導入のオリエンテーションの実際／外来通院治療センターでの継続治療と患者指導／ Q & A
FOLFOX, FOLFIRIの薬剤調製
薬剤調製の実際－効率的な調剤のコツ／パンフレットによる服薬指導／ Q & A
FOLFOX, FOLFIRIの有害事象と投与継続のコツ
FOLFOX, FOLFIRIの有害事象とその対策／減量と延期／ Q & A
FOLFOX, FOLFIRIの保険請求の実際
