内容説明
この本は、先史から80年代の私たちの時代に至る広い範囲の美術を論じながら、いわゆる通史の形をとっておらず、個々に具体的な作品、流派、特殊的な問題を扱っている。
目次
第1章 先史・古代・民族(枠組みの発見―イベリア図式美術;キュルテペの円盤型石偶とその時代;古代における女神像と「獅子門」 ほか)
第2章 古代・中世(オデュッセイアの風景―物語のある風景緒論;「マクシミアヌスの司教座」装飾のプログラム;パリのグレゴリオス写本(Cod.gr.510)における「ダヴィデの塗油」 ほか)
第3章 近世(ジェンティーレ・ファブリアーノのヴァッレ・ロミータの祭壇画;フランドルとイタリア―15世紀における風景背景の展開序説;「ラス・メニーナス」―作品と観者 ほか)
第4章 近代(印象主義―サーキュレイションとエネルギーのイメージ;1890年代のモネの連作;ファン・ゴッホ作「坊主としての自画像」 ほか)
第5章 現代(マティスの〈シーニュ〉;憧れと絶望―表現主義の世界観;未来派における時間表象 ほか)