内容説明
現代日本建築の原点となった巨匠の全貌。F.L.ライトの出会い、木造モダニズムの創出、戦後復興と都市建築、伝統・風土との融合。世界にさきがけた基本原理と全作品を、図版400点で解き明かす評伝。
目次
「日本の」建築家
流浪の時代
戦前の活躍―スタイルの試行錯誤
黒い木造横板張りの近代住宅
運命の星
離日とアメリカ時代
再来日―近代建築展開への布石
リーダイ論争
戦後近代建築の展開
レーモンドの設計プロセス
群馬音楽センター
脱近代の方向へ
レーモンドの現代的位置づけ
著者等紹介
三沢浩[ミサワヒロシ]
1930年長野県生まれ。1955年東京芸術大学建築科卒業。同年レーモンド建築設計事務所勤務。1963年カリフォルニア大学バークレー校環境デザイン学部講師。1963年三沢浩研究室主宰。1991年三沢建築研究所設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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roughfractus02
7
F・L・ライトと共に帝国ホテル建築に関わったレーモンドはその後日本に定住し、一時アメリカに帰国するも戦前戦後44年間「日本の」建築家として活躍した。レーモンド事務所に勤務した著者は、自然の素材を生かす日本建築を取り入れ、木造の近代建築を創出したレーモンドが晩年脱近代へ向かうまでを本書で辿る。レイモンドが構造家P・ワイドリンガーと組んだリーダーズダイジェスト東京支社(千代田区)を巡る論争では、地震国日本で国際基準の建築に耐震性を導入する場合、従来の建築家と構造家の役割分担が問い直されたことが記されている。2025/09/12
Tera
0
結構失われた建築も多いことを認識しながらも、アントニン・レーモンドが残した実績を端的に知ることができた。 教会や、戦中・戦後のアメリカとの繋がりが深かったことは中々印象深い。2024/06/12




