内容説明
エーロ・サーリネンは、アメリカの現代建築を創り上げた重要な建築家の一人であるが、必ずしもモダニズムの原則に収まらずに、建築ごとのテーマを追求した。その生涯と作品を通し、サーリネンがどのように建築に臨んだかを記述する。
目次
1 父エリエル、母ローヤ・サーリネン
2 クランブルックの日々
3 エリエルの設計にエーロが参加
4 GM技術研究所
5 一二の大学の設計
6 大使館二つ
7 構造への挑戦
8 研究所と事務所
9 インディアナ州コロンバスにて
10 ジェファーソン記念碑
11 椅子のデザイン
12 エーロと事務所の所員たち
13 エーロ・サーリネンの三本の柱
14 エーロ・サーリネンの講演
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
7
フィンランドにアール・ヌーヴォー建築を広め、都市計画を推し進めた父エリエルとは対照的に彫刻家を目指した息子はインテリアデザインから建築への道を進む。父の講義を聞いていたイームズと知り合い、後にオーガニックチェアの原点と呼ばれる美しい曲線のウームチェアを作る息子エーロは、渡米してアーチ構造の建築を多数手がけ、アメリカの12の大学や死後完成するシェル構造を翼に見立てたJ・F・ケネディ空港ターミナルビル等で米国建築隆盛の1950-60年代の一翼を担った。エーロの事務所で働いた著者はその熱気を本書に圧縮している。2025/09/20
TAKAMI
0
フィンランドで育ち、ボザールで学んで、椅子など家具もデザインする彫刻的な芸術家であるエーロ・サーリネンの話を聞くと、すごくクラシカルで今とは違う建築家像を思い描くけれど、50年代のアメリカはモダニズム全盛で、その時代に活躍した彼の生きざまを見ると、とても美しく、激しく感じた。2015/03/05
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