感想・レビュー
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roughfractus02
9
都市に「秩序」を与える際、著者はモデュロール(黄金尺)から人間を起点とする住居を構想した。本館冒頭でこの単位から導出される自由な平面構成、自由な立面構成、独立した骨格構成、水平連続窓(ガラス壁面)、ピロティは後に近代建築の5原則と呼ばれ、そこに屋上庭園と収納棚の設置も加えて新しい近代建築の要素を含む建築と都市が構想される。ヴォアザン計画を含む本巻には、住居と都市を住居の集合としての都市という関係で統合するプランが収録されるが、この部分全体概念による秩序化は後にヴェンチューリらのモダニズム批判の標的となる。2025/06/12