内容説明
稀代の建築史家の言説と知的交流をたどりながら、近代建築の理論と実践を繙く。
目次
1 新古典モダニズム―エミール・カウフマン
2 マニエリスト・モダニズム―コーリン・ロウ
3 未来派モダニズム―レイナー・バンハム
4 ルネサンス・モダニズム―マンフレッド・タフーリ
5 ポストモダンもしくはポストヒストリー?
著者等紹介
ヴィドラー,アンソニー[ヴィドラー,アンソニー][Vidler,Anthony]
建築批評家、建築史家。1941年生まれ。ケンブリッジ大学、および同大学院で、コーリン・ロウの指導のもと建築を学ぶ。プリンストン大学建築学部、カリフォルニア大学ロサンゼルス校を経て、現在はニューヨークのクーパー・ユニオン建築学校で校長を務める
今村創平[イマムラソウヘイ]
建築家。1966年生まれ。早稲田大学理工学部建築学科、AAスクールに学び、1993~2001年長谷川逸子・建築計画工房勤務。2002年よりアトリエ・イマム一級建築士事務所主宰。現在、ブリティッシュ・コロンビア大学大学院兼任教授、東京大学まちづくり大学院などにて非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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引用
2
モダニズムが同時代的にどのように位置付けられてきたかを追う論集、前書きでも特定の歴史家だけに注目したと述べられているが、ヴィンセントスカーリーなどアメリカ人の歴史家、またランプニャーニなどのことも気になった。2020/12/26
鵐窟庵
2
著者は『歪んだ建築空間』、『不気味な建築』、『The Third Typology』で有名な建築史家アンソニー・ヴィドラー。本書は、四人の建築史家、エミール・カウフマン、コーリン・ロウ、レイナー・バンハム、マンフレッド・タフーリに焦点を当てて周辺の建築史家と建築家の関係から20世紀建築の背景となった思想や運動について記している。これらの建築史家の著作は日本での受容は限定的である上、彼らの関係性について詳細な文献がないので貴重である。惜しむらくは記述内容が広範に渡るので年表や用語表と註釈の充実が求められた。2019/01/20
キャラモ
0
美術史の、視覚芸術として語られることとなった近代建築の、歴史に依らぬ自律的な記述方法(形のみを語る)について批判的に検証していく本。面白い点は、カウフスマンの自律的な形の捉え方が、徹底して批判を加えたゼーデルマイヤーの論駁を通して、構造分析につながりうる発展性が潜んでいたとする流れ。続くコーリン・ロウの章では、ウィットカウワーのイコノロジー論を下地に、図像/解釈から、構造分析的な視座を得ることにつながったされる。本書では全体を通して歴史記述の新発見があるわけではない。また、タフーリの章は訳が粗く読み辛い。2025/03/22
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