内容説明
京都的な空間は周辺との脈絡が極めて濃厚であって、環境を成立させている様々なエレメントが夫々密接に関係し合いながら、総体として空間のアイデンティティをつくっている。これは単に形の洗練された伝統的空間として、視覚的に調和のとれた町並みを形成しているだけでなく、造形的な言語による記号的空間として、我々に様々な意味を語りかけている。
目次
第1章 小路空間(プロローグ・石堀小路物語;小路空間の構成;小路空間を測る)
第2章 町並みの構成(要素の修辞学;町屋のメッセージ)
第3章 アプローチ空間(シークエンスと見えの景観;アプローチ空間のゲシュタルト)
終章 仕組まれた意匠