フィクションのなかの警察―目には見えない「組織」とそこで働く「個人」

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フィクションのなかの警察―目には見えない「組織」とそこで働く「個人」

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  • サイズ 46判/ページ数 272p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784305710185
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0095

出版社内容情報

事件は「現場」だけで起きてるんじゃない!!



日本の警察小説において、警察という組織の描き方は大きく変化した。

1990年代後半、横山秀夫の出現をさかいに、警察小説は多様化し、様々な警察組織の在り方を描くようになり、それらはドラマやアニメなどにも波及していった。

本書では、横山秀夫の作品を出発点として、警察小説における冤罪というテーマ、2000年代以降出現した公安警察を舞台とした公安小説、そこから派生した監察部門を描いた小説を扱うことで、現代日本の警察小説の全体像を浮かび上がらせる。

●強烈な個性を持つ刑事はなぜ描かれなくなったのか?

●冤罪はなぜ起こるのか?

●公安警察官が組織に歯向かう理由とは?

●組織への帰属意識はどのように生まれるのか?



日本の警察小説において、警察の描かれ方はどう変化してきたのか?

『震度0』『死亡推定時刻』『外事警察』『禁猟区』……多くの作品がドラマ・映画など映像化されてきた警察小説の歴史を紐解く論考。



下記のような方へおすすめ

○警察ドラマや映画、小説などが好き

○警察小説を書いている/書きたい

○文芸批評や表象文化論に興味がある

警察関係者も必読! 警察小説・ドラマ・映画がよりわかり、楽しめる文芸批評!



【目 次】

はじめに

イメージとしての警察/ミステリーの中の警察小説/横山秀夫から始まる警察小説史

第一章 組織と負荷―横山秀夫

官僚組織と個人への負荷/権力闘争―『震度0』と『64(ロクヨン)』/情報の不均衡と不確実性―『臨場』と『陰の季節』/刑事小説の倫理―横山秀夫以降の刑事小説/コラム 警察小説と刑事ドラマ―『西部警察』など

第二章 運命から「あざなえる縄」へ―冤罪小説

冤罪と警察小説/初期「冤罪小説」―松本清張と西村寿行/冤罪を生み出す構造へのまなざし―加賀乙彦『湿原』/「捜査の捜査」の発明―島田荘司『奇想、天を動かす』『涙流れるままに』/「あざなえる縄」としての冤罪―朔立木『死亡推定時刻』/痴漢冤罪―菅野国春『夜の旅人』と福澤徹三『白日の鴉』/冤罪小説から警察小説へ―堂場瞬一『検証捜査』/コラム アニメにおける警察―『PSYCHO-PASS サイコパス』

第三章 刑事小説のオルタナティブ―公安小説

ポスト横山秀夫としての公安小説/公安なき公安小説―佐竹一彦『警視庁公安部』/職人としての公安警察官―麻生幾/二〇一〇年代の展開/刑事小説との融合―今野敏/捜査手法としての刑事と公安―麻見和史『共犯レクイエム』『邪神の天秤』『偽神の審判』

内容説明

事件は「現場」だけで起きてるんじゃない!!『震度0』『ロクヨン』『陰の季節』『死亡推定時刻』『外事警察』『禁猟区』など警察小説の歴史を紐解く論考。警察関係者も必読!警察小説・ドラマ・映画がよりわかり、楽しめる文芸批評。

目次

第1章 組織と負荷―横山秀夫(官僚組織と個人への負荷;権力闘争―『震度0』と『64(ロクヨン)』 ほか)
第2章 運命から「あざなえる縄」へ―冤罪小説(冤罪と警察小説;初期「冤罪小説」―松本清張と西村寿行 ほか)
第3章 刑事小説のオルタナティブ―公安小説(ポスト横山秀夫としての公安小説;公安なき公安小説―佐竹一彦『警視庁公安部』 ほか)
第4章 問われる帰属―監察小説(公安小説の派生としての監察小説;監察版『陰の季節』―乃南アサ『禁猟区』 ほか)

著者等紹介

熊木淳[クマキアツシ]
獨協大学外国語学部フランス語学科准教授。専門はフランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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よっち

23
警察組織の描き方を大きく変化させた日本の警察小説。その変化から現代日本の警察小説の全体像を浮かび上がらせる1冊。ミステリの中での警察小説と横山秀夫から始まる警察小説の変遷。官僚組織と強烈な個性を持つ刑事の関係性を描いた初期から、松本清張や西村寿行に始まる冤罪小説、組織に歯向かう存在として描かれる公安警察官、帰属が問われる監察小説など、コラムとして刑事ドラマやアニメ、フランスの警察小説も取り上げながら、警察小説がどのように変わってきたのかを多角的に捉えていて、警察小説のブックガイドとしても秀逸な1冊ですね。2024/08/18

kenitirokikuti

10
図書館にて。著者の専門は仏文/アントナン・アルトーだそうな。そのせいか、本書は表題から予想されるような警察小説ガイドブックのたぐいではなく、公安小説を扱った第三章は『現代思想』誌発表のものだったりと学術寄りの内容である▲横山秀夫以降の、ここ四半世紀くらいの警察(/刑事/冤罪/公安/監察)小説を取り上げている。〈横山以前の警察小説は「警察が舞台となるミステリー小説」〉であって主役は事件であったが、以降は警察組織・機構自体が謎となる。経済小説などにも波及している(同時代的な動きだろうが)。2024/10/22

Akio Kudo

2
★★ 読んでいて趣旨がよく分からないのが正直な印象。フィクションの中の警察組織がどう描かれていたのか説明が欲しい所2025/02/21

Mits

0
ミステリは嗜まないのだが、そうでなくても警察という組織はいろんなフィクションに出てくるので、興味を引かれたわけだが。 内容としてはガッツリと警察小説を中心にしてミステリを構成する「謎」が、事件の謎よりも組織の謎を描くことにシフトしてきているということで、これはこれとして興味深くはあった。警察という組織の中の謎を追っていくうちに、それが公安になり監察になり、というのは自然な流れだなぁ……と、目からウロコとまではいかないかな。2025/03/24

ちもころ

0
警察小説から警察の組織としての機能を考察する研究本。大昔に松本清張を数冊読んだことがある程度では全くピンと来なかった。2024/10/22

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