出版社内容情報
国学者でありながら歌人として生涯新しい表現を模索していた信綱の歌を、ひ孫が読み解く。
内容説明
国学者でありながら、歌人として生涯新しい表現を模索していた信綱の歌を、曾孫が読み解く。
目次
願はくはわれ春風に身をなして憂ある人の門をとはばや
鳥の声水のひびきに夜はあけて神代に似たり山中の村
幼きは幼きどちのものがたり葡萄のかげに月かたぶきぬ
ゑひにけりわれゑひにけり真心もこもれる酒にわれ酔ひにけり
大門のいしずゑ苔にうづもれて七堂伽藍ただ秋の風
やま百合の幾千の花を折りあつめあつめし中に一夜寝てしが
ゆく秋の大和の国の薬師寺の塔の上なる一ひらの雲
手とりかはし笑みてら談らなこの国の遠つ聖に多く学びき
小羊がせなかまろめてねむりをる門の日あたりに履ぬふ少女
見おろせば金陵百里風さむし誰またここに都建つべき〔ほか〕
著者等紹介
佐佐木頼綱[ササキヨリツナ]
1979年東京都生まれ。歌人。佐佐木信綱は曾祖父にあたる。2017年、第28回歌壇賞受賞。2019年度NHK短歌選者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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